「満員電車は避けて」ニューヨーク市長、市中感染に警戒

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ニューヨーク市のビル・デブラシオ(Bill de Blasio)市長は8日、ブロンクスで市内13人目の新型コロナウイルス(COVID-19)感染者が確認されたと発表した。今後数週間で、市の感染者数は何百人にもなるだろうと、さらに感染が拡大する可能性があると述べた。

現在19人が隔離を義務付けられており、2,176人が予防措置として自宅待機を要請されている。

デブラシオ市長は「病気の時は、公共交通機関を利用しないように。また、イベントや仕事に行ったり、地下鉄に乗るべきではない。」と述べた。さらに、「満員の電車が来たら、その電車を見送り、空いている電車に乗って欲しい。バスも同じだ。バスも混んでいるが、地下鉄より空いている場合は、そちらに乗車する方がよい。」と述べつつ、徒歩や自転車などの代替手段がある場合は、それらを利用するようよびかけた。

地下鉄の中で顔を触らないことや、咳をするときは、ウイルスの拡散を防ぐために、手ではなく肘で覆うように抑えるようアドバイスした。

MTAは今月頭より感染予防のため、毎日の清掃に加え、車両を72時間ごとに消毒するほか、改札や券売機、手すりについて、毎日消毒を行っている。

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8日時点のニューヨーク州の新型コロナウイルス感染者数は106人。同日ロングアイランドで会見を行ったアンドリュー・クオモ州知事も、地下鉄の利用に関して、同様の注意を促した。また企業に対し、可能な限り従業員に自宅作業を許可するべきだと述べた。

デブラシオ市長は、50歳以上の人や、心臓病および肺疾患、がん、免疫が低下している人、糖尿病などの疾患を抱える人や、タバコおよびベイプで喫煙する人は重症化する傾向があると指摘し、多くの人が集まるイベントや集会に参加しないよう、注意を呼びかけている。

また、コロナウイルスで影響を受けた中小企業向け支援策を発表。25%減収となった従業員数100人未満の中小企業は、75,000ドルの無利子のローンが申請できるほか、5人未満の企業は最大6,000ドルの助成金を申請できる。


  • ニューヨーク州 コロナウイルスに関するホットライン(1-888-364-3065)
  • ニューヨーク州 新型コロナウイルス情報サイト
  • ニューヨーク市 コロナウイルスに関する問い合わせ先(311)
    保健当局は、咳や熱、息切れなどの症状がある場合は、直接医療機関に出向かず、事前に電話で症状や渡航歴について相談するよう呼びかけている。