ニューヨーク市の緊急通報 同時多発テロ以来の水準に。 新型コロナ感染拡大

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ニューヨーク市の救急隊派遣センターへの緊急通報件数が、2001年の米同時多発テロ以来の高い水準になっていることが分かった。ブルームバーグが報じた。

緊急作業員の労働組合Local 2507のOren Barzilay会長によると、通報件数は1日あたり最大40%増加し、約6,500件の緊急電話が寄せられている。例年、最も通報が多い日は正月で、約5,000件だという。
新型コロナウイルスの症状を訴える人が多く、救急隊員の到着に3、4時間の遅れが生じることもあると述べた。
3週間前には、コロナウイルス関連の通報は1日20件程度だったが、先週は300件に急増。その後は、飛躍的に増加している。同組合の副会長は「セプテンバー11以来最も多い。」と語った。

ニューヨーク市の緊急通報システム(911)は、ニューヨーク市警察(NYPD)と消防局(FDNY)によって運営されている。NYPDを中心にEMS、FDNY約2,000人の職員が緊急通報の対応にあたっているが、ウイルスの感染などで既に200人の欠員が生じているという。Barzilay氏は「われわれのシステムにとって急増のレベルを超えている。さらに10%の欠員が出た場合、街は危機に陥ると思う。」と懸念を述べた。

27日正午時点、ニューヨーク市内のコロナウイルス感染者は25,398人、死者数は385人となっている。
FDNYは、SNSを通じて、本当に緊急の場合のみ911に通報するよう呼びかけている。