「再開させて」NYの映画館 看板でクオモ知事に訴え

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ニューヨーク州の映画館では、劇場前の電光掲示板に「#ReopenOurCinemasNY」と表示し、クオモ州知事に営業再開の許可を求めた。

ニューヨーク州は、感染リスクの低い事業から段階的に経済再開を進めてきたが、劇場やクラブなどは再開の目処が立っていない。

全米劇場オーナー協会(National Association of Theatre Owners)のジョセフ・マッシャー(Joseph Masher)ニューヨーク支部長は9日、ハリウッドレポーターに「パンデミックが始まって以来、劇場は経済的困難に直面している。これに注目させるための取り組みの一環」と語った。メッセージは州全域の劇場でディスプレイされているという。

劇場主の批判に対し、クオモ氏のシニア・アドバイザーRichard Azzopardi氏は「一部の人々がハッピーでないことは理解している。しかしあなた方は分かっていますか?病気やその悪化よりも、不幸である方がましであることを」と反論。さらに「われわれは第2波を食い止めるために、全力を尽くしている。みなパンデミックの最中であることを理解し、そのように行動すべきだ」と語った。

ニューヨーク市のブルックリンやクイーンズ、ロックランド郡、オレンジ郡の一部の地域では、クラスター感染が確認された。クオモ氏は先週、感染を抑制するため、これらの地域に、非必須事業や学校閉鎖などのロックダウンを命じている。

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大手映画館チェーンは一時閉鎖を発表

リーガルシネマズの親会社で世界第2位の大手映画館チェーン、シネワールド・グループ(Cineworld Group)は5日、米国と英国の劇場、650館以上の運営を一時停止すると発表した。

同社は、ニューヨークなどで劇場再開の見通しが立たない中、スタジオ側は「新作を公開することに消極的だった」と述べ、「(顧客が)劇場に戻りたいと思うような、強い商業作品を提供することができない」と閉鎖の理由を語った。

新型コロナウイルスの感染拡大後、マーベルの『ブラック・ウィドウ』や『ワンダーウーマン1984 』『トップガン マーベリック』『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』などの大作映画が公開延期となっている。

シネワールドは今回の閉鎖により、米英で45,000人の従業員に影響が及ぶと発表している。