ニューヨーク市民の5人に1人に抗体確認。新型コロナ検査

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ニューヨーク州のクオモ知事は23日、過去2日間実施した抗体検査の予備データを発表した。検査は19郡40箇所で、食料品店を訪れた成人3,000人を対象に行った。

ニューヨーク州では13.9%、ニューヨーク市では21%に抗体検査の陽性が確認された。この割合を人口に換算すると、ニューヨーク州では270万人、ニューヨーク市では170万人が既に新型コロナウイルスに感染している可能性があり、現在の感染者数よりはるかに多い。

23日の発表では、ニューヨーク州の感染者数は263,460人、死者数は15,740人。ニューヨーク市の感染者数は141,754人で、死者数は15,411人(推定死者数5,121人を含む)となっている。

性別や地域、人種別は

性別では、女性の陽性率が12%、男性が15.9%だった。
地域別では、ニューヨーク市が最も高く21.2%。ロングアイランドが16.7%、ウエストチェスターとロックランドが11.7%、その他の地域は3.6%だった。
人種別では、ヒスパニックが22.5%で最も高く、次いで黒人22.1%、アジア人11.7%、白人9.1%だった。

抗体検査結果(年齢別)

クオモ氏は予備的な推定としつつ、死亡率は0.5%になると述べた。死亡率のベースとなる死者数には、自宅での死亡者が含まれていないため、より高くなる可能性があることを示唆した。

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クオモ氏は、「サンプルはあくまで食料品店に出かけていた人であり、自宅隔離している人や、外で働いているエッセンシャルワーカーなどは含まれていない。」と述べた。抗体検査は、感染率の変化を追跡するための基準値として使用するとしている。

ニューヨークタイムズによると、ニューヨーク市保健当局高官のDemetre C. Daskalakis博士は、抗体検査の結果を、ソーシャル・ディスタンスの解除や経済再開などの決定に利用することに慎重な姿勢を示している。同博士は、検査は偽陰性または偽陽性の結果をもたらす可能性があり、科学を使用し免疫を特定するには、かなりのボイド(無効性)があると指摘している。