NBC,FOX,Facebook トランプ選挙キャンペーン「移民」CMの配信を中止

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NBCとフォックス、Facebookの各社は5日、移民問題を扱ったトランプ大統領の選挙キャンペーンCMの配信を中止したことを発表した。

問題のCMは30秒間で、中米からメキシコを経由して米国を目指す移民キャラバンと、サクラメントで2名の保安官代理を殺害し、2014年に有罪となった不法移民のルイ・ブラカモンテ(Luis Bracamontes)を結びつける内容となっており、最後に「キャラバンを止めろ」、「共和党に投票を」のメッセージで締めくくられる。キャラバンの性格を不法移民の凶悪犯と結びつけることで、恐怖を煽る展開となっており、CNNは人種差別広告だとして非難、放送を拒否していた。

NBCは日曜日の「Sunday Night Football」で一回放送したほか、MSNBCの番組内で3回放送したという。
配信中止の理由について、NBCの広報担当者は「さらなる審査の結果、広告が配慮に欠けた性格であることを認めた」と発表した。フォックスニュースは日曜日に配信中止を決定している。
Facebookでは、フロリダ州やアリゾナ州など、中間選挙の鍵を握る地域をターゲットに配信されていたが、「センセーショナルコンテンツ」ポリシーに違反するとして、月曜日に配信を中止した。

ロングバージョンは、現在もトランプ大統領のツイッターでシェアされており、再生数は現時点で640万回を超えている。 ロングバージョンには「民主党が彼(ルイ・ブラカモンテ)を我が国に入国させた。」「民主党が彼を滞在させた。」とテロップが被せられているが、ブラカモンテは、クリントン政権とブッシュ政権の時代に国外退去させられており、NYタイムズは情報が誤りであることを指摘している。なお、ショートバージョンには、同様のテロップは使用されていない。

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トランプ大統領は月曜日、記者団に聞かれ「知らない….我々はたくさんの広告を製作しており、数字を見る限り、効果を発揮している。」と発言。内容について「攻撃なものが多くある。あなた方も幾度となく攻撃的な質問をしている。」と述べ、批判をかわした。