トランプ前大統領のツイッターアカウントが復活したことを受け、全米黒人地位向上協会(NAAPC)のデリック・ジョンソン代表は、広告主らに出稿を直ちに停止するよう訴えた。

先月ツイッターの買収を完了しCEOに就任したイーロン・マスク氏は、18日から19日にかけて、ツイッター上でトランプ氏のアカウント復活の賛否を問う投票を実施。賛成が上回ったことを受け、凍結を解除した。トランプ氏のアカウントは昨年1月6日の議事堂襲撃事件後、「さらなる暴力を扇動するリスク」があるとして、永久凍結されていた。

ジョンソン氏はツイートを連投し、この中で、マスク氏の投票結果はアメリカを代表していないと批判。「ゴミの投票には何の意味もない」と主張した。「米国外の人々が投票したのか?トランプのレトリックの標的にされ、疎外されたコミュニティに声をかけて、意見を求めたか?」と続け、「このようにツイッターを運営するならば、神よわれわれを助けたまえ」と加えた。

「イーロン・マスクのツイッターでは、議会議事堂の暴動を扇動し、複数人の死につながったとしてもなお、ヘイトスピーチと暴力的な陰謀論を吐くことが許される」と述べたほか、「ツイッターに資金を提供している広告主は、すべての広告を直ちに一時停止するべきだ」と訴えた。

ジャーナリストでハフポストの上級エディター、フィリップ・ルイス氏は、一連のツイートをまとめ、NAAPCのステートメントとしてフォロワーにシェアした。

マスク氏の判断に、リベラル派とされる政界やメディア関係者、著名人からは不満の声が相次いだ。

民主党議員のメディアコンサルタント、キース・エドワーズ氏は「この男が大嫌いだ」と投稿。TVプロデューサーのアンドルー・キンメル氏は放送禁止用語を交えて「イーロン・マスクは嫌なやつ」と不快感を示した。

パンクバンド「ブリンク 182」のトム・デロングは、「反逆罪、人道に対する犯罪、マネーロンダリング、スパイ、レイプ、RICO(組織犯罪)」で、8つの異なる大陪審がトランプ氏を捜査していると主張した上で、「なんでこんなやつの肩を持つのか」と投稿した。

クリントン政権で労働長官を務めたロバート・ライシュ氏は「イーロン・マスクに伝言。言論の自由は、暴動を扇動する自由を意味しない」と主張。「スタンド・バイ・ミー」などで知られるロブ・ライナー監督は「米国政府を転覆させようと暴動を主導した男を、プラットフォームに復活させている。嘘と偽情報でアメリカ人の血を毒し続けさせている」と批判した。

この前日には、CBSニュースが、マスク氏のツイッターには「不確実性」があると主張し、利用を一時停止すると表明。主要メディアが初めて離脱した例として話題になった

なお、これらパニック反応をよそに、19日に共和党ユダヤ人連合(RJC)のイベントにオンラインで出席したトランプ氏は、復活する「理由はない」と宣言。ツイッターに戻らず、2月にローンチしたトゥルース・ソーシャルにとどまる意向を示している。