クオモ州知事、NY市以外の映画館の再開を許可

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ニューヨーク州のクオモ知事は17日、ニューヨーク市およびクラスター発生地域以外の映画館の営業再開を23日から許可すると発表した。

14日間平均の陽性率が2%を下回り、クラスターが発生していない地域では、客数を通常の25%、1スクリーンあたり50人までに制限することを条件に営業を再開することができる。

このほか、ソーシャル・ディスタンスの順守や、着席時と飲食時以外のマスク着用、全劇場での座席指定に加え、エアコンのフィルターが規定を満たしていること、混雑状況などを確認する追加のスタッフを動員することなどの要件を発表した。

劇場閉鎖の長期化に伴い、経済的困難に直面するニューヨーク州各地の映画館は、クオモ氏に営業再開の許可を求め、今月上旬から#ReopenOurCinemasNYキャンペーンを開始していた。

ニューヨーク州では現在ブルックリンやクイーンズ、ロックランド郡、オレンジ郡の一部の地域でクラスターが発生している。クオモ氏はこれらの地域をレッドゾーンと定め、礼拝所に参加する人数の制限や、学校・非必須事業の閉鎖を命じている。

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ブルックリンのレッドゾーンの陽性率は6.69%から4.92%に下がったとして、効果が現れていると述べた。16日時点での州全体の陽性率は1.11%で、レッドゾーンの陽性率は4.34%だった。

大作不足により、映画館は再び閉鎖

新型コロナウイルスの影響により『ワンダーウーマン1984』や『トップガン マーベリック』『007ノー・タイム・トゥ・ダイ』など大作映画の公開が来年に延期された。これを受け、一部の劇場は再び閉鎖を発表している。

「007」の公開延期後、リーガルシネマズの親会社で世界第2位の大手映画館チェーン、シネワールド・グループ(Cineworld Group)は5日、米国と英国の劇場650館以上の運営を一時停止すると発表した。

同社は、ニューヨークなどで劇場再開の見通しが立たない中、スタジオ側は「新作を公開することに消極的だった」と述べ、「(顧客が)劇場に戻りたいと思うような、強い商業作品を提供できない」と閉鎖の理由を語っている。