「彼らを殺せ」と声が聞こえた。母親が子供2人を殺害

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アリゾナ州テンピで15日、7歳と9歳の子供を殺害した容疑で、40歳の母親が逮捕された。

テンピ警察の発表によると、午前7時、ユイ・イノウエ容疑者がパトロールに出かけようとした警察官を呼び止め、子供たちを殺せという声を聞いたと話した。これを受け、容疑者のアパートにかけつけた警官らは、子供2人が死亡しているのを発見した。子供達には「身体的外傷の明らかな跡」があった。

警官は、この日の午前12時30分にも、母親と父親が口論をしているとの通報を受け、アパートを訪れていた。この時、警官は2人を引き離し、子供達の安全を確認していた。

Steven Carbajal巡査部長は、会見で「子供たちに差し迫った脅威はないようだった」と述べ、介入を要する事態ではなかったと話した。

アリゾナ・セントラルによると、イノウエ容疑者は、警察の調べに対して、殺害した記憶がないと供述している。ベッドで寝て、朝4時30分に目覚めると、手に血が付いており、子供達がベッドルームの入り口付近で死亡していたと話したという。

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イノウエ容疑者は通訳をつけて、日本語で供述していると報じられている

夫は、イノウエ容疑者が刺すと脅したため、午前12時30分に家を出て、車で寝ていたと話している。

夫婦は4月に離婚を申請していたが、別々の部屋で生活を続けていた。口論は、イノウエ容疑者が日本に引っ越しをするための費用をめぐるものだったという。

階下の住人は、同紙の取材に、朝4時から5時にかけて、叩いたり走ったりする音が聞こえたと話した。子供の泣き声も聞こえたという。

警官が家に入ると、ベッドルーム付近に大量の血液があり、遺体の一部には毛布がかけられていた。二人の遺体には、鋭利なもので切りつけられた跡などを含む「自分を防衛するために負った傷」があったという。

イノウエ容疑者は、2件の第1級殺人罪で起訴され、保釈金は200万ドルに設定された。5月21日に出廷する予定だという。