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後続車ドライバーが誘拐を察知。少女救出の決め手になったサインとは

前方を走行する車の中にいる少女の異変を察知したドライバーが、警察に通報し、誘拐犯の逮捕につながる出来事があった。

11月4日、ケンタッキー州ローレル郡の保安官事務所が、高速道路を走るシルバーのトヨタ車に乗る少女が誘拐されている可能性があるとの通報を受けた。通報したドライバーは車の後を追い、捜査官に行方を知らせた。

捜査官はこれに従い、ロンドンにある高速道路の出口で待ち伏せし、ちょうど降りて来たところで停止を命令。運転手に職務質問を行い、調査をすると、同乗していたのは、2日前にノースカロライナ州で捜索願いが出ていた16歳の少女だったことが判明した。その場で、運転をしていたジェームズ・ハーバート・ブリック容疑者(61)を逮捕した。

少女は捜査官に、ブリック容疑者に誘拐され、ノースカロライナ州、テネシー州、ケンタッキー州、オハイオ州を連れまわされたと説明したという。オハイオ州では、ブリック容疑者の親戚に会ったが、未成年で、行方不明届けが出ていることに気がつかれたため、再び車に乗せられた。この後、南方に向かう車の中から、通りがかりのドライバーの注意を引くよう試み始めたという。

ケンタッキー州の地元メディアは、少女は当初、ブリック容疑者に自らついていったが、途中で恐怖を感じたと伝えている。捜査官は「彼女は命の危険を感じ始めたんだと思う」と取材に答えたという。

SNSで普及したハンドサインが決め手に

保安官事務所の発表によると、少女が後続車に送ったのは、SNSのTikTokで広まったドメスティック・バイオレンスの被害を知らせる示すサインだった。

サインは昨年のパンデミックの最中に、カナダで性平等や女性の支援活動を行う「カナダ女性基金」によって紹介された。カメラに手のひらを向けて、親指を折りたたんで握るしぐさで、加害者が近くにいる間も、声を出さずにSOSを伝えることができる。

捜査官はまた、「少女の性的な描写」があるブリック容疑者の電話も発見した。ブリック容疑者は、違法な監禁や、児童のわいせつ画像を所持した罪で起訴されたという。

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