トランプ大統領が直接電話?ミシガン州ウェイン郡の結果認証巡って共和党員が2転3転

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17日に選挙結果を認証したミシガン州ウェイン郡の開票点検委員会の共和党員2名が、認証の取り消しを求めた。2人は18日に署名した宣誓供述書で、選挙結果を認証するよう不適切に圧力をかけられたと主張。さらに民主党員がデトロイトの票について監査を実施するという約束を破ったと非難している。

デトロイトのあるウェイン郡は、ミシガン州で最大の人口を抱える。地元紙によると、11月5日に同郡のホームページに投稿された暫定結果では、バイデン氏が587,074票(67.99%)を獲得。トランプ氏は264,149票(30.59%)となっていた。

開票点検委員会は民主党員2名、共和党員2名から構成されている。

共和党員のモニカ・パルマー(Monica Palmer)氏とウィリアム・ハートマン(William Hartmann)氏は17日に実施した選挙結果を認証する投票で、デトロイトの票に問題があるとして、認証に反対。民主党員2名は賛成票を投じ、結果の認証が行き詰まる状況となった。しかし、この3時間後、2人は意思を変更。賛成に回り、全会一致で選挙結果を認証した。

パルマー氏とハートマン氏は最初、デトロイトの投票に関し、投票者の公式リストが受け取った票数と一致していなかったことを問題としていた。

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パルマー氏は18日の宣誓供述書で、投票後のパブリックコメントで、パルマー氏とハートマン氏に対する個人的な発言があり、この中には人種差別主義者と非難したり、当人または家族を脅す内容のものもあったと証言。市民からの意見は2時間以上続き、パルマー氏はミーティングを休憩をせずに継続するよう圧力をかけられたと感じたと述べた。

さらに、監査の実施は約束されたものだと考えていたが、ジョスリン・ベンソン(Jocelyn Benson)州務長官は監査要求の決議に拘束力がないと認識していると指摘。「これらの事実の結果、ウェイン郡の選挙を認定した前回の私の投票を取り消す」と述べた。また「ウェイン郡の投票が認定されるべきでないと強く考えている」とし、「ウェイン郡の選挙のプロセスには深刻な欠陥があり、調査に値する」と主張した。

パルマー氏の主張について、民主党員のジョナサン・キンロック(Jonathan Kinloch)氏は、州務長官には、まだ監査が公式に要求されていない上、パルマー氏は、拘束力がないことを認識しているとワシントンポスト紙の取材に答えた。さらに、結果は州の規則に従ってすでに州務長官に送られており、変更するには遅すぎると述べた。

キンロック氏はまた、パルマー氏とハートマン氏の取り消しの要求について、2人は、選挙結果を覆すための法的キャンペーンを展開するホワイトハウスと共和党の圧力に屈したと非難した。

トランプ氏、共和党員に直接電話

ワシントンポスト紙は19日、投票のあった17日夜、トランプ氏がパルマー氏に電話をしていたと報じた。

パルマー氏は同紙に「火曜日の夜遅く、ミーティングの後にトランプ大統領から電話を受けた」と述べ、「彼は脅しや晒し行為があったのを聞いて、私が安全か確認しようと連絡した」と語った。

会話は2分間ほどで、パルマー氏は、投票を変えるよう圧力を受けたとは感じていないと述べた。「彼の心配は私の安全に関するもので、本当に感動した。彼は本当に忙しい人で、私の安全に気遣ってくれることは、ありがたい」と語った。票の集計に関する話をしたかと聞かれると、「他の州に関する一般的なコメントはあったが、認定の詳細については議論しなかった」と答えた。

もう1人の共和党員、ハートマン氏は同紙の取材に答えていないという。