アンドルー王子より悪化、米国でヘンリー王子とメーガン妃の人気が低迷

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米国での暮らしをスタートしてから今年で3年目を迎えるヘンリー王子とメーガン妃だが、ここ最近の米国での人気の低下に歯止めがかからないようだ。

ニューズウィークと調査会社レッドフィールド・アンド・ウィルトン・ストラテジーズが今月15日に実施した世論調査の結果によると、二人の純支持率は、ヘンリー王子がー10ポイント、メーガン妃に至ってはー17ポイントになった。前回1月の調査ではそれぞれー3ポイント、ー13ポイントだった。

これらは「好ましい」と答えた割合から「好ましくない」とした割合を差し引いた値で、ヘンリー王子を好ましいとしたのは32%、メーガン妃は27%。その反対はヘンリー王子が42%、メーガン妃が44%だった。

この結果で驚くべきは、エプスタイン事件に絡む未成年に対する性的虐待疑惑によって名誉を失ったチャールズ国王の弟、アンドルー王子よりも、純支持率が下回ることだ。

アンドルー王子のそれはー2ポイントで、「好ましい」と「好ましくない」はそれぞれ26%と28%だった。

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12月時点の調査では、二人の値はプラスで、ヘンリー王子は+38ポイント、メーガン妃は+23ポイントだった。二ヶ月間でそれぞれ48ポイント、40ポイントも低下したことになる。

二人は昨年12月に、ネットフリックスのドキュメンタリー番組をリリースし、一月にはヘンリー王子が回顧録「スペア」を発売するなど、ここ数ヶ月間、メディアは二人の話題に事欠かなかった。

ヘンリー王子も自らPRの場を求め、米国ではCBSの看板番組「60ミニッツ」やABCの朝の報道番組「グッド・モーニング・アメリカ」、CBS深夜のトーク番組「ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーブン・コルベア」など大型番組に相次ぎ出演。そのたびに、王室に関する発言がニュースに大きく取り上げられた。

こうした過剰な露出に、お茶の間では一種の飽きが生じたのかもしれない、米芸能誌Varietyは1月、「ヘンリー疲れ」が生じつつあると指摘していた。

ニューズウィークは今回の結果について、露出の産物であり、有名になればなるほど大きな敵意が生じることを示している、と分析を提示している。

一方、大失敗とされた2019年のBBCのインタビュー以来、公の出演を控えた(または控えさせられた)アンドルー王子は、黙して語らずの戦略が功を奏したか。調査では「どちらでもない」と「わからない」と答えた割合の合計が45%に上り、騒動が風化しつつあることが示された。これに比べてヘンリー王子の両者の合計は25%、メーガン妃は28%だった。

人気回復のために露出を控えるのも一つの手だが、二人に関してはそうもいかない。

今月15日、米コメディ・セントラルの人気アニメ「サウスパーク」が、夫妻をモチーフにしたストーリーを放送し話題を呼んだ。番組は「ワールド・プライバシー・ツアー」というタイトルで、ヘンリー王子とメーガン妃をもじったと見られる「カナダの王子と妻」が登場し、「プライバシーが欲しい」と主張して回りつつ、あちこちでアピールを繰り返すことでより注目され、敬遠されていくというもの。

風刺の効いた内容だが、これにメーガン妃が不満を感じ、法的措置を検討しているといった報道が流れたため、反論せざる得ない事態になった。

二人の報道官はニューズウィークに宛てた声明で「法的結果があるかもしれない」という主張は「根拠がなく、つまらないもの」と、報道を否定した。

数ヶ月後にチャールズ国王の載冠式を控え、二人の出欠の行方や家族の和解、爵位の扱いをめぐる報道や議論が盛り上がることは必至で、さらにヘンリー王子は、英政府との間で、英国訪問時の警護の剥奪をめぐる訴訟が進行している。メーガン妃も、実の姉から名誉棄損で訴えられ、裁判の行方が注目されている。

今年は、ヘンリー王子のスポーツ関連のドキュメンタリー「Heart of Invictus」の配信以外に、プロジェクトは発表されていないが、二人が好むと好まざるとにかかわらず、当面の間、世間の関心が薄れることはなさそうだ。