ウクライナ全土焼き尽くす、露前大統領が警告

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ロシアのメドベージェフ前大統領は、クリミアの軍事施設が攻撃を受ければ、ウクライナ全土を焼き尽くすと警告した。

米政府は3日、新たに20億ドルを超える追加の軍事支援を発表。この中に、より射程の長いGLSDB(地上発射型小直径爆弾)を含める計画を示した。国防総省のライダー報道官は会見で、クリミアに対する攻撃に使用される可能性について質問を受けると、判断するのはウクライナだとした。

メドベージェフ氏は、ロシアRBCの取材に、クリミアの軍事施設に攻撃が及べば、交渉の余地はなく、報復攻撃あるのみだと話し、「キーウ体制のもとにあるウクライナ全土が焼き尽くされる」と語った。

さらに、ロシア内部深くに対する攻撃があった場合、報復は「迅速、激しく、圧倒的」なものになるとしたほか、核抑止力に関する基本方針を含む、ドクトリンを定めた文書に基づき、すべての兵器を使用する準備ができていると牽制した。

RBCによると、ロシアは核抑止力に関する国家政策の基本条項の中で、敵が核兵器または大量破壊兵器を使用した場合、ロシアや同盟国に向けて弾道ミサイルの発射が確認された場合、敵の与える目標への影響が核戦力による報復行動を必要とする場合、通常兵器の使用によるロシアへの侵略が行われ、国家の存続が脅かされる場合としている。

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メドベージェフ氏はまた、米国がロシアとウクライナ間の敵対を誘発したと主張。その気になれば指一本でウクライナを交渉の席につかせることができるにも関わらず、それには興味がないと批判した。

この報道に先立つ4日未明、ウクライナと国境を接するベルゴロド州で爆発があり、貯油施設と石油タンク数基が炎上したと報じられた。さらに地元当局は、施設から約2キロ離れた地点で、ケルチ橋の再建に使用される金属構造品を建造する工場でも火災があったとしている。

SNSには、炎が空高く燃え上がる様子が出回っており、ロシアのメディアはウクライナによる砲撃だと非難している。