米マック ロゴを逆さにして国際女性デーを称えるも非難殺到

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米マクドナルド(McDonald’s)は、3月8日(木)の国際女性デー(International Women’s Day)を祝し、同社史上初めてMのゴールデンアーチロゴを逆向きにし、ウーマンの頭文字「W」で女性の活躍を称えた。

パトリシア・ウィリアムズ(Patricia Williams)さんがオーナーを務めるカリフォルニア州リンウッド(Lynwood)にあるマクドナルド店が代表し、「W」のサインを掲げている。また、全米の約100店舗で、パッケージや従業員のユニフォームを期間限定で「W」ロゴへと変更するという。

リンウッド店オーナーのウィリアムズさんをフューチャーしたショートフィルムも公開された。1987年に仕事を辞め、全てのお金をつぎ込み、マックの店を買収したウィリアムズさんは、娘とコミュニティのため懸命に30年間働いてきた。現在、ウィリアムズさんは、2人の娘と共に18店舗のオーナーとなっている。

同社の発表によると、全従業員で女性が占める割合は、62%にのぼるという。現在、マクドナルドはfacebookなど全てのソーシャルメディアのプロフィールを「W」ロゴに変更している。

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メディア、SNSで大きな反響

ロゴを逆さまにしたキャンペーンは、CNNやABCニュースなど多くのメディアに取り上げられ、大きな反響を呼んでいる。

ADWEEKによると、ソーシャルメディアでは、賛否両論が寄せられている。

インパクトのあるキャンペーンに、「素晴らしい」という肯定的な反応。

一方で、公正な賃金の支払い、ファミリーリーブなどの福利厚生の充実、オートメーション化時代におけるキャリアパス、セクハラなどの諸問題を抱えているにも関わらず、フェミニズムを掲げて商品を売ろうとしていることに対して、疑問視する声も上がっている。賃金を上げるど現実的なサポートをするべきだという意見も多く上がっている。

「マックフェミニズム」(McFeminism)と揶揄する声も。

ワシントンポスト紙によると、全米で37万5千人の従業員抱えるマクドナルドは、現在全米規模で抗議活動が行われている、最低賃金を時給15ドルに引き上げを要求するキャンペーン「Fight for $15」の標的となっている。
同社の株主総会は、これらの活動家によって、中断させれられたこともあるという。

NPO団体、ナショナル・ウーメンズ・法律センター(The National Women’s Law Center)は、最低賃金の引き上げは、ジェンダーの賃金格差を解消し、女性の経済的利益を向上させるための鍵だとしている。