「マーチ・フォー・アワ・ライブズ」NY市で抗議デモ

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24日、銃の規制強化と銃暴力への反対を訴えるデモ行進「March for Our Lives」が、首都ワシントンD.C.ほか、ボストン、ニューヨーク、フィラデルフィア、シカゴ、ロサンゼルスなどの全米と、海外を含む800以上の都市で実施された。

デモは、2月14日フロリダ州パークランドで起きた銃乱射事件の舞台となったマージョリー・ストーンマン・ダグラス(Marjory Stoneman Douglas)高校の生徒らが中心となり計画された。ラスベガスやパークランドの銃乱射事件で使用された殺傷能力の高い銃器(assault weapons)や多数の弾丸が入る弾倉(high-capacity magazines)の販売禁止、銃を購入する際のバックグラウンドチェックの強化を訴えている。

ニューヨークのデモ行進

ニューヨークでは、午前11時より集会がスタートし、セントラルパーク西から、ミッドタウンまでデモ行進が行われた。民主党のチャック・シューマー(Chuck Schumer)上院院内総務や、ニューヨークのアンドリュー・クオモ(Andrew Cuomo)州知事、ビル・デブラシオ(Bill de Blasio)市長、先日州知事選に立候補したシンシア・ニクソン(Cynthia Nixon)氏もデモに参加した。市長の発表によると、約17万5千人が行進に参加した。

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ポール・マッカートニー氏も行進に加わった。親友であるジョン・レノンを銃暴力により失い、銃による暴力を終わらせたいと願い参加したとCNNに語った。

デモ行進には、学生をはじめ、親子連れ、教師など幅広い年齢層が参加。殺傷能力の高い銃器などの販売禁止、教師の武装への反対、議会や全米ライフル協会(NRA)への抗議、選挙人名簿登録の呼びかけなどを行った。

March for Our Lives
学校に恐怖はいらない©mashupNY

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何人子供を死なせたら目を覚ますの?©mashupNY
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1月から今日までの銃による死者数3,178人。先生には銃ではなく給与を。©mashupNY
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議会は我々の子供を殺している©mashupNY
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銃を所持する権利は変わる。NRA,今日は何人子供を殺したのさ©mashupNY
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(武器じゃなく)腕はハグするためのものよ©mashupNY
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銃で学校は安全にならない©mashupNY
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13年後には投票に行く©mashupNY
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戦死者よりも銃による死者の方がはるかに多い©mashupNY
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マージョリー・ストーンマン・ダグラス高校の銃撃事件で亡くなった17名

March for Our Lives
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ワシントンD.C.では80万人が参加

航空写真から群衆の人数を独自計算する会社、Digital Design & Imaging Service Inc (DDIS)によると、ワシントンD.C.でデモ行進「March for Our Lives 」に参加した人数は、約20万人とされている。

運営組織は、全体の参加人数は約80万人近くで、1日のデモの規模としては、米国史上最大の44万人を記録した(DDIS調べ)2017年のウーマンズマーチ(Women’s March)を上回ったとしている。

壇上では、今回のデモを主催した生徒らが中心となり、力強いスピーチを行った。

主催メンバーのひとり、エマ・ゴンザレス(Emma González)さんは、銃撃のあった6分間の間に、17人の命が失われ、15人が負傷、そしてダグラスコミュニティーにいるすべての人の人生を永久に変わってしまったと語り、犠牲者の名前を読み上げた後、涙を見せながら約4分間の沈黙を続けた。この間、「Never Again」や「エマ!」という掛け声が客席から届けられた。
6分20秒が過ぎた後、再びスピーチを始めたゴンザレスさんは、銃殺に及んだ犯人の行動を短く振り返った後、「自分自身の命のために戦おう。他の誰かにやってもらう前に。」と訴えた。

高校でゲイーストレイトアライアンス(Gay-Straight Alliance)の会長を務めるエマさんは、銃規制に対し何の手立ても講じない政治家らを「BS」(bullshit)と強く非難。自分たちが行動に移すべき時だとし、#NeverAgainムーブメントが立ち上げた。

学生ジャーナリストでもあるデイビッド・ホッグ(David Hogg)さんらは、11月に実施される中間選挙で、銃法改革を支持しない議員や、NRAによる金銭的な支援を受けている議員らを当選させないよう、働きかけを行っている。

バージニア州から参加した11歳のナオミ・ワドラー(Naomi Wadler)さんは、「銃乱射が起こっても、我々の話が新聞の一面に掲載されることはない。アフリカ系アメリカ人を代表し、ここにやってきたと。」と忘れられたアフリカ系アメリカ人の実情を語った。

マーティン・ルーサー・キング牧師の孫娘のヨランダ・リネー・キング(Yolanda Renee King)さんが、「私にも夢がある。銃のない世界の実現をしよう。」と呼び掛けた。キング牧師が銃で殺害されてから今年で50年目を迎える。

全米で開催されたデモの様子