マンハッタンの家賃 過去9年で最安に。中央値3,000ドル下回る

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不動産物件のリスティングサイトStreetEasyの発表によると、2020年第3四半期のマンハッタンの家賃の中央値は、2,990ドル(約31万円)となり、9年ぶりに3,000ドルを下回った。

同社によると、マンハッタンの賃貸物件の在庫数は、69.8%増加の7万2267件となった。昨年同時期に比べ3万件以上増加した。
値引きが一般的に行われるようになり、割引金額も増加している。現在のマンハッタンの値引き金額の中央値は9.1%(272ドル)で、昨年より5.2%増加した。

StreetEasyのエコノミスト、Nancy Wu氏は「週5日間オフィスに勤務する必要がなくなった場合、借主はマンハッタンに住み、通勤のためのプレミアムを支払う必要がなくなった」と述べ、新型コロナによる在宅勤務の増加が要因の一つとしている。また「貸主は、郊外の広い手頃な価格のアパートと競争することになるため、希望価格からロケーション代金を削減することを余儀なくされている」と語った。

ブルックリンやクイーンズも家賃の中央値は下落した。ブルックリンは2,599ドル(マイナス2.5%)で、クイーンズは2,200ドル(マイナス2.2%)となった。同社によると、3つの地区で同時に下落したのは初めてだという。