ロシア疑惑に衝撃展開 マナフォート氏起訴、 元外交顧問がロシア側との接触模索認める

30日、2016年大統領選挙へのロシア介入疑惑の捜査を指揮するロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官は、選挙期間中にトランプ陣営の選挙対策部長をつとめたポール・マナフォート氏(Paul Manafort)と、長年仕事上の関係にあるリック・ゲイツ氏(Rick Gates)を、大陪審が起訴したことを発表した。

マナフォートとゲイツ両氏の罪状は、国家への謀略やマネーロンダリング、外国政府の工作員としての活動、外国の銀行に所有する口座の報告を怠ったことなど、12件にのぼる。

起訴状では、両氏には2006年から2015年の間、ウクライナ政府の工作活動の結果として数千万ドルの収入が発生。アメリカ政府から所得を隠すために、アメリカと外国企業、パートナー企業や金融口座を通じて資金洗浄を行った。さらに、両氏は、数千万ドルを外国名義の企業や、外国に開設した彼らまたは協力者名義の口座へと還流させ、これら企業や口座の存在を隠し、政府に外国口座を所有していないと、虚偽の報告を行った。

マナフォート氏は、これらの海外に隠し持つ資産で、豪勢な生活を楽しんでいたといい、2008年から2014年にかけて、ニューヨークの施工業者や造園業者、ヴァージニアのアンティークラグ店、ビバリーヒルズの洋服店などに1200万ドルの送金を行ったほか、ソーホーのコンドミニアムに150万ドル、ブルックリンのブラウンストンハウスに300万ドル、ヴァージニアの家に190万ドルを費やしたとされる。

ワシントンの連邦地裁に出廷した両氏は、起訴内容を否認した。

裁判所を後にするマナフォート。

マナフォート氏の代理人のケヴィン・ダウニング氏は、「マナフォートまたはトランプ陣営がロシアと共謀したという証拠はない。」と述べ、ウクライナで親ロシア政府のために活動したことは「さらなる民主主義を求め、ウクライナをアメリカとヨーロッパに近づけるためだった」と語った。さらに、訴追自体が「馬鹿げている」と述べた。

元外交顧問パパドポロス氏は既に罪を認めていた

これとは別に、マナフォート氏起訴の知らせが流れた約1時間後、トランプ陣営の元外交顧問に関する衝撃のニュースが流れた。

2016年3月初旬より外交顧問を務めたジョージ・パパドポロス(George Papadopoulos)氏は、今年7月27日に身柄を拘束され、約3週間前にFBIに虚偽の供述をした罪を認めていたことが、モラー特別検察官が公表した法廷文書によって明らかとなった。

パパドポロス氏は、今年1月と2月にFBIと面会した際、キャンペーン中に接触した2名のロシア関係者とのやりとりについて、質問を受けた。
この2名はロシア政府高官とつながりのある「教授」と「ロシア国籍の女性」とされている。この「教授」と呼ばれる人物は、ロシア側がヒラリー・クリントン氏の「悪いうわさ」を数千通のemailの形で保持しているとパパドポロス氏に話している。

パパドポロス氏はこれらの接触について、キャンペーン前と時期を偽ったほか、彼らとの会話の重要性や、「教授」のコネクションを通じてトランプ陣営とロシア政府高官とのミーティングを設けようとした試みについて偽りの証言行った。

パパドポロス氏の証言は、ロシアとの共謀を直接立証するものではないが、ロシア当局との接触を模索したことを認めたものであり、ロシア疑惑に関する捜査が大きく前進するものとして注目される。