アジア人経営のコンビニ、男が鉄の棒で破壊、米

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米ノースカロライナ州シャーロットで30日、アジア人が経営するコンビニエンスストアに男が押し入り、差別的な言葉を叫びながら、店内を破壊する事件があった。

監視カメラの映像には、鉄の棒を持った男が、商品棚を倒し、冷蔵庫のドアを破壊するなどの様子が撮影されている。
男は、店員を差別的な言葉で罵り、脅すなどした。この間、別の男性が「だからこうなるんだ。国へ帰れ!」などと犯人をはやし立てたという。
ニューヨークポスト紙は、この男性は過去にコンビニへの入店を禁じられており、男を雇って破壊させた可能性があると報じている

シャーロット地区交通局は、事件に関連し、地元警察がXavier Rashee Woody-Silas容疑者(24)を、危険な武器の使用による強盗や脅迫、治安びん乱行為など複数の容疑で逮捕したと発表している。
被害を受けたコンビニ「Plaza Sundries」は、シャーロット交通センター内にある。シャーロット地区交通局は、容疑者に施設の利用を禁じた。

この事件によるけが人はいなかったが、被害総額は9,000ドル以上だった。
ABCニュースによると、経営者を支援するため、GoFundMeのキャンペーンが立ち上がり、30,000ドル以上の募金が集まった。また近隣住民がピザやスープ、小切手などを持ち寄るなどしている。

店は韓国から数十年前に移住してきたMark Sungさんと妻、マークさんの両親が二世代で経営している。パンデミック後、店や家族への誹謗中傷が頻繁に起きているという。今回の事件が発生した後、多くの人々が自分たちを気にかけてくれたことに驚いたと語っている。

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アジア系アメリカ人と太平洋諸島の人々への暴力および嫌がらせを追跡する団体「ストップAAPIヘイト」(Stop AAPI Hate)は先月、2020年3月19日から2021年2月28日の間、米国でのアジア人への憎悪事件は約3,800件報告されたと発表した。
2020年は3,292件で、2021年に入ってからは503件の報告が寄せられているという。