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アマゾンが乗っ取り画策?大手百貨店が広告スペース巡って不動産会社を提訴

マンハッタン有数の広告スペースをアマゾンに使用させまいと、創業120年の老舗百貨店メイシーズが不動産会社を訴えた。

問題のスペースは、ヘラルドスクエアのメイシーズ旗艦店の南東角にある面積約200平方メートルの巨大なビルボード。真っ赤な背景に白色で「THE WORLD’S LARGEST STORE」と書かれた看板は、マンハッタンを訪れたことがある人なら誰もが「ああ、あれね」と思い出せるほど有名で、全国放送される恒例のサンクスギビングデー・パレードでは、巨大なバルーンとともに毎年多くの国民の目に止まる。

メイシーズはビルを所有しているが、ビルボードのある一角は不動産業者のカウフマン・リアリティが所有しているという。ビルボードの下にはサングラス店「Sunglass Hut」がテナントに入居している。

ニューヨークポスト紙によると、メイシーズはオリジナルのリース契約では、競合は広告を出せないと定めていると主張。それにも関わらず、同社が内緒でアマゾンとビルボードの契約の話し合いを進めたとして、裁判所に介入を求めた。

なお、メイシーズとカウフマンの契約は8月末に切れている。訴状では、5月に契約更新に関する協議した際、カウフマンは「著名なオンライン小売」に看板を貸し出す可能性を打ち明けたが、アマゾンだとは思いもよらなかったと説明している。

一方、カウフマンの広報担当者は、ポスト紙の取材にアマゾンと協議や交渉は一切していないと否定している。

それでもメイシーズは訴状の中で、「とりわけメイシーズ・サンクスギビングデー・パレードの間」など、大勢の人々に見られるビルボードは、いかなる競合の広告であっても、同社に「計り知れない」損害を与えると指摘。「著名なオンライン小売(特にアマゾン)の広告がもたらす、メイシーズの顧客の信頼、イメージ、評判やブランドへの損害は測定不能だ」と述べ、競合への貸し出しを止めさせるよう、裁判所に請求した。

メイシーズの広報はまた、声明で「1960年代初期から旗艦店に隣接するビルのビルボードにサインを掲げてきた」と説明。「メイシーズは、この場所の広告について関与し続ける権利がある。これらの権利の便益を理解し、法廷が守ることを期待している」と発表している。

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