ユーチューバーでプロボクサー、富士の樹海騒動でおなじみのローガン・ポールが大金を叩いて購入した未開封の初版「ポケモンカード」ボックスが、偽物だったことが判明した。
ローガンが商品を手に入れたのは昨年12月。ツイッターに、ボックス一式が入っているとされる未開封のダンボールの写真を投稿し、ポケモンカード取引市場最高額だと話題を集めた。一方、ファンコミュニティでは、流通過程や元オーナーの説明、ダンボールに貼られたバーコード、包装などに不審な点があるとして、フェイクの可能性を指摘する声が上がった。これを受け、ローガンは4日、週末にシカゴに出向いて鑑定にかけ、真贋を見極めると宣言していた。
just dropped $3,500,000 on this sealed & authenticated box of 1st Edition Pokémon cards ? pic.twitter.com/rMY2bVnKV2
— Logan Paul (@LoganPaul) December 20, 2021
史上最大のポケモンカード詐欺が発覚
ローガンは13日、「偽ポケモンカードで350万ドルを失った(I Lost $3,500,000 On Fake Pokemon Cards)」と題した動画で、前オーナー、鑑定人とともに開封し、偽物と発覚するまでの顛末を報告した。
ローガンは、ホテルの一室で「ベースボール・カード・エクスチェンジ(BBCE)」の鑑定人と面会。前オーナーで、ローガン曰く「世界最大のスポートカード収集家」のマット・アレンも同席した。
ちなみにBBCEは以前、マットの前のオーナー、Card Kahunaの依頼で鑑定をしている。この時、本物のお墨付きを与えたが、ファンの間では、同社がポケモンカードに関する鑑定経験がないことから、結果を疑う声が上がっていた。
BBCEの鑑定人は、ローガンらの前で、ダンボールの状態や包装テープを確認。改めて不正な細工の痕跡は見られないと自信をのぞかせると、ローガンの顔から笑みが漏れた。
その後、ダンボールをはじめて開封してみることに。固唾を飲んで見守る中、鑑定人が慎重にフタをあけると、中からポケモンボックスが現れた。
しかし、ローガンらが喜びの声をあげるも束の間、鑑定人が不審な点を発見。外箱を見て「よくないな」と一言つぶやいた。
取り出してみると、箱の様子がオリジナルと異なることが判明。各箱には初版の文字すら記載されていなかった。
静まり返った部屋で「フェイクだ」とため息をつくローガン。
さらにボックスの一つを開封すると、中に詰まっていたのはなんと「G.I.ジョー」カードだった。
ローガンは「G.I.ジョー?G.I.ジョー?他にあっただろう!」と絶叫。フェイクだった上に、G.I.ジョーにショックを受けたようだ。
鑑定人らは神妙な面持ちで「全員だまされた」「ポケモンカード史上最大の詐欺事件だ」と結論を告げた。
自室に戻ったローガンは「俺は超ポジティブ人間だ。常に明るい面を見る人間で、そうしようと思うが、さすがにこれはきつい」と落胆。「いかに詐欺が横行しているか、ポケモンコミュニティにとって悲しい出来事」と締め括った。
コメント欄には、あまりの高額詐欺に驚く声のほか、「詐欺師の方が、専門家よりも専門家のようだ」「BBCEの信用が失墜した」「ポケモンとスポーツコミュニティにとって最低だ。投資対象が本物かどうか、みんなが鑑定士に依存しているんだ」と、鑑定のあり方を問題視するコメントも寄せられている。
BBCEは13日、ツイッターで声明を発表。昨年3月、ダンボールが開封または改ざんされた可能性について鑑定を依頼されたと明かし、この時、オリジナルの状態であると評価したと説明。偽物であったことに落胆していると述べ、過去20年間で培った鑑定のアプローチを見直すと発表した。
In March 2021, we were asked to provide our good-faith opinion and verify that the Pokémon case had not been previously opened or tampered with. We evaluated it and, in our opinion, the case was in its original state. This past Saturday, we opened that case to verify our opinion
— BaseballCardExchange (@BBCExchange) January 13, 2022
なお、前オーナーのマット・アレンはSNSで、ローガンに350万ドルを払い戻し、自身も、以前のオーナーから、購入費270万ドルを取り返す意向だと報じられている。