世界中の子供達に親しまれる玩具メーカーのLEGOは、11月1日より新製品「WOMEN OF NASA（NASAの女性たち）」を発売することを発表した。
新製品の発案者は、マサチューセッツ工科大学ニュースの副編集長であるMaia Weinstock（マイア・ワインストック）さん。レゴファンが新商品を提案するサイト「LEGO IDEAS（レゴ アイデア）」で多くの支持を獲得し、商品化が実現した。
新製品はアメリカ航空宇宙局（NASA）で偉業を達成した４人の女性科学者、エンジニア、宇宙飛行士のミニフィフィギュアと３つのジオラマから成る。
- ハッブル宇宙望遠鏡の設立に重要な役割を果たしたナンシー・グレース・ローマンさん（Nancy Grace Roman）と天体望遠鏡。
- アポロ11号の月面着陸において、主導的役割を果たしたソフトウェア開発者のマーガレット・ハミルトンさん（Margaret Hamilton）。彼女の有名な写真を元に製作したジオラマ。
- アメリカ人初の女性宇宙飛行士サリー・ライドさん（Sally Ride）と、アフリカ系アメリカ人女性として初の宇宙飛行を行なったメイ・ジェミソンさん（Mae Jemison）。スペースシャトルのセット。
商品化にあたり、発案者のワインストックさんは「歴史的にみて、科学、工学や技術の分野で、画期的成果をあげたにも関わらず、女性開発者達は正当に評価されてこなかったわ。」と背景に触れ、「このプロジェクトを通じて、NASAの歴史に多大なる貢献をした素晴らしい女性達にスポットを当てたい」と発案の動機を語った。また「WOMEN OF NASAで遊んだ子達が、結果的にSTEM分野に進み、初の火星に到達する宇宙飛行士、またはそれを支えるエンジニアやコンピューター科学者になるのを見るのが私の夢よ」と、製品への思いを述べた。
ワインストックさんのアイデアには当初、数学者のキャサリン・ジョンソンさんも含まれていたが、製品化には至らなかった。科学系ニュースサイトのVergeによると、レゴはこの理由について、必要となる全ての関係者からの承認が得られなかったため、と語っているという。
「WOMEN OF NASA」は11月1日より全世界で発売予定。それに先駆け、ニューヨークのフラットアイアン地区にあるレゴストアでは10月28日に先行発売を実施。さらにマイア・ワインストックさんのサイン会も合わせて行う。