FOXキャスターがパークランドの高校生を揶揄→大手番組スポンサーが降板

28日、保守系メディアFOXニュースのキャスター、ローラ・イングラハム(Laura Ingraham)氏は、2月14日にフロリダ州パークランドで発生した高校銃乱射事件のサバイバーで、「March for Our Lives」の主催メンバーの1人、デイビッド・ホッグ(David Hogg)さんをツイッターで揶揄した。その後ホッグさんの呼びかけにより、同番組の大手広告主が次々とスポンサー降板を発表。イングラハム氏が謝罪する事態へと発展した。

ホッグさんを揶揄する内容「彼は、出願した大学から不合格通知をもらって、泣き言を言っているわ。この成績だと予測できたのに」
この内容はホッグさんの妹のローレンさんや、サバイバーらの間で炎上し、多くの非難を浴びた。

ホッグさんは、今週TMZのインタビューで、4つの大学(UCLA、UCSD、UCSB、UC Irvine)から不合格通知を受け取った旨を打ち明けている。

イングラハム氏の攻撃に対し、ホッグさんは、「あなたの最大の広告主は誰かな?友人に聞いてみよう。#BoycottIngramAdverts」と番組をスポンサーする広告主にボイコットを呼びかけるツイートを投稿した。
現在60万人以上のフォロワーを持つホッグさんのツイートは、1万回以上リツィートされた。

この反響を受け、ホームウェアの小売店ウェイフェアー(Wayfair)、オンライン旅行会社トリップアドバイザー(TripAdvisor)、セレブシェフによるペットフード会社ニュートリッシュ(Nutrish)、世界最大手の食品会社ネスレ(Nestle)、ストリーミング配信のフールー(Hulu)、旅行ウェブサイトのエクスペディア(Expedia)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)、ジョセフ A.バンクス(Joseph A. Banks)、Jenny Craig Atlantis Paradise Island resortが次々と番組スポンサーの降板を発表した。

29日、事態を重く受け止めたイングラハム氏は、ホッグさんを怒らせるつもりはなかったと謝罪。銃撃の後、ホッグさんにいち早く取材したのは、自身の番組であったことを伝え、建設的な議論をするため、自らの番組に出演して欲しいとツイッターに投稿した。

30日放送の番組「ザ・イングラハム・アングル」(The Ingraham Angle)で、イングラハム氏は、翌週は家族とともにイースター休暇を取得することを発表した。その際、これからも素晴らしいゲストが控えていると、休暇後の番組復帰を示唆した。
Varietyによると、金曜の主な広告主はIBMのみだったという。

FOXニュースの広報担当者は、USA TODAYの取材に対し、イングラハム氏の休暇は予め計画されていたものだと回答している。

この発表に対しホッグさんは、「この聖週間の間に、誠実に反省してくださいね。」と彼女の謝罪のツイートをパロディにして返答した。ホッグさんは、イングラハム氏の謝罪は、3社目のスポンサーの降板が発表された後のもので、誠意がなく、受け入れることはできないとCNNに語っている。

メディア業界にとって、広告主のボイコットは最も脅威となる。昨年FOXニュースの人気報道番組「ジ・オライリー・ファクター」(The O’Reilly Factor)は、司会者のビル・オライリー氏(Bill O’reilly)によるセクハラ疑惑が原因で、50社が番組スポンサーを降板。FOXニュースは、オライリー氏との契約を打ち切り、1996年から続く看板番組は終了した。

ニューヨークタイムズによると、ホッグさんは、ジャーナリストもしくは映画監督を目指す学生で、秋に6校ほどの大学に出願書を提出したという。ホッグさんの高校の成績はGPA4.2で、SATのスコアは1270と、一般的な平均よりも高い。
銃撃事件後、ロングビーチのカリフォルニア州立大学他からの不合格通知を受け取り、「がっかりしたし、腹立たしいとも思ったけど、驚きはしなかった。大学に行かない人たちの中にも、素晴らしい人はたくさんいる。」とし、「ストリーテリングや、政治的な活動で、他と差をつけたいと思っていたが、僕は既にそれをやっている」と述べている。
今後は、ギャップイヤーを取得し、中間選挙に向け、NRAに支持されている政治家をターゲットとし、若い有権者らと集会を行いたいと語っている。「銃暴力で死んだ多くの人々のため、法律を変えようとしている。そのあとで、何かが分かると思う。」と述べた。
ホッグさんは3月16日夜に投稿したツイッターで、「別の大学からも不合格通知が来たけど、それはいいんだ。僕たちは、既に世界を変え始めている。おやすみ。みんな」と投稿した。

米国史上最大のデモ行進を主導

ホッグさんや、エマ・ゴンザレス(Emma González)さんら被害高校のサバイバーたちは、事件直後より数多くのメディアに登場。各地で抗議集会を行い、銃暴力に抗議し、銃法改革を訴える#NeverAgainムーブメントを作り上げた。

サバイバーたちが中心となって主催した3月24日のデモ行進「March for Our Lives」は、全世界で約80万人が参加した。1日のデモの規模としては、米国史上最大の44万人を記録した(DDIS調べ)2017年のウーマンズマーチ(Women’s March)を上回ったとされている。

ホッグさんらは、事件直後から、「学生ではなく、雇われた役者」いうデマがソーシャルメディア上で広まるなど、これまでにも攻撃の対象となっている。

「March for Our Lives」ニューヨークのデモ&ハイライト

FOXニュース 人気No.1報道番組の ビル・オライリー氏 セクハラ疑惑で降板