トイザらス
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米玩具メーカーのMGAエンターテインメント(MGAE)は、同社のCEOのアイザック・ラリアン(Isaac Larian)氏が、米国とカナダのトイザらス店舗の買収に、合計で8億9,000万ドル(約980億円)の入札をしたことを発表した。買収資金は、ラリアン氏個人の資金と、投資家と銀行融資によって賄う。

MGAエンターテインメントは、ラリアン氏が兄弟とともに1979年に創業した会社で、「リトルタイクス」(Little Tikes)や「ブラッツドール」(Bratz)などの玩具で知られる。

発表によると、ライアン氏は米国のトイザらス店舗に6億7,500万ドル、カナダの店舗に2億1,500万ドルの入札を行なった。一部メディアの報道では、買収対象の店舗は合わせて300店になるという。

Save Toys”R”Us基金を立ち上げた人物

ラリアン氏は、先月チャールズ・ラザラス氏が死去した同日に、トイザらスの約700店舗の存続を目的に、GoFundMeを通じて「Save Toys”R”Us」基金を立ち上げていた。キャンペーンでは、自身の1億ドルと匿名の人物による1億ドルに加え、スタートから23日が経った現在、約6万ドルが集まっている。

今回の入札は、ラリアン氏が複数の投資家と第三者機関の専門家との話し合いで決定したという。ラリアン氏は声明で「いまがその時。 日が経つにつれ、トイザらスの価値は減少し、多くの人々が職を失ってしまう。自分の役目は果たしたから、このオファーを受けるかどうかはそちら次第だ。」述べた。

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ツイッターでは、「13万人の雇用を守りたい」とトランプ大統領宛てにもツイートした。

また、「トイザらスの清算は、おもちゃ業界に長期的な影響を及ぼし、業界は真に苦しむことになる」とし、「トイザらス体験を新世代、私の孫の世代にもたらすこと。それだけでトイザらスを存続させる十分な動機となる」と買収の理由を語った。

一方で、日本を含むアジア事業を売却する見通しと報じられており、売却額は10億ドル以上と見込まれている。

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