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カマラ・ハリス氏の表紙巡り米ヴォーグが炎上

米ヴォーグ(Vogue)2月号に登場するカマラ・ハリス(Kamala Harris)次期副大統領の表紙を巡り、SNSでは「有色人種の肌を白く変えた」「ファッション誌の基準を満たしていない」「無礼」などと非難が殺到している。

表紙では、ハリス氏がジャケットにジーンズ、コンバースを履いたカジュアルな服装で、ピンクのドレープとグリーンの壁紙(ハワード大学の黒人女性の社交クラブ、アルファ・カッパ・アルファのカラー)の前に立つ姿が映っている。ハリス氏は、キャンペーン期間中もパンツスタイルにコンバースで演説を行う姿が話題となった。

作家のワジャハット・アリ(Wajahat Ali)氏は、「大失敗」と、編集長のアナ・ウィンターには黒人の友人や同僚がいないに違いないと述べた。

活動家のシャーロット・クライマー(Charlotte Clymer)氏は、写真の出来は悪くないが「Vogueの基準をはるかに下回る」と指摘。「初の女性副大統領のカバーにも関わらず、締め切りの朝に終えた宿題のよう。無礼だ」「写真にテーマもない」などと厳しく非難した。

写真は”テストショット”のようだという声も上がっている。テレビホストで弁護士のAdrienne Lawrence氏は、「スニーカーの表紙は、選択の余地はない。オプションにもならない。これはマダムバイスプレジデントを、どう見ているかを物語っている」と述べた

エルの表紙や、黒人カルチャーの情報誌Ebonyの表紙と比較し、アナ・ウィンターは編集長から退くべきだと求める声も上がった。

「ウィキペデイアの写真の方がまし」「人種差別」というコメントも寄せらている。

一方で、コンバースのシューズはZ世代に好まれているブランドで、「リアルなファションの見本になる」と賞賛するコメントも見られた。

ヴォーグが公式発表を行うまで、SNSの画像は偽物ではないかと疑問視する声まで上がっていた。同誌は10日、コンバース版に加え、マイケルコースのブルーのパンツスーツを着用したハリス氏の写真を公開した

LAタイムズによると、同誌はハリス氏の「信頼感や親しみやすやすい姿を捉えたインフォーマルなイメージが、バイデン/ハリス政権の特徴の一つだと考えている」と主張している。撮影には黒人フォトグラファーのタイラー・ミッチェル(Tyler Mitchell)氏を起用した。

ミッチェル氏は2018年9月号で、黒人カメラマンとして初めて米ヴォーグのカバー写真を撮影した。ビヨンセがモデルを務めた表紙は、大きな話題となった。
また2020年12月号では、単独の男性として初めて米ヴォーグの表紙を飾ったハリー・スタイルズ氏の写真を撮影。スタイルズ氏のドレス姿は、「男性の女性化」や「目新しさはない」など賛否両論が起きた。

ニューヨークマガジンの寄稿者ヤシャール・アリ(Yashar Ali)氏は、情報筋の話として、コンバースの写真は、ハリスチームが表紙に希望したたものではないと述べた
ハリス氏らは、ブルーのスーツ姿を選んだという。アリ氏は、「こちらがファッション誌の基準であり、アナ・ウィンターを含むヴォーグ編集部も同意していた」と、直前で変更された可能性があると述べた。コンバース版の表紙は既に印刷中だという。

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