バイデン氏の勝利認める共和党議員 わずか10% 米紙調査

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ワシントンポスト紙が行なった大統領選挙に関する調査では、バイデン氏の勝利を認めた共和党議員はわずか10%にとどまった。

調査は、連邦議会の上下両院合わせて249人の共和党議員に、メールと電話で実施した。

バイデン氏が勝利したと答えたのは27人だった。このうち、上院議員は12人で、下院議員は、今年で議会を去る6人を含む15人だった。2人がトランプ氏が勝利したと回答し、88%(220人)は、無回答または不明だった。

11月3日の選挙で、バイデン氏の得票数はトランプ氏を700万票以上うわ回った。獲得選挙人は306人となる見通しで、勝利を確実にしている。

バイデン氏が選挙人の過半数を獲得した場合、バイデン氏を正当に選ばれた大統領として承認かとの質問では、30人が認めると答え、2人は認めないと回答した。

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金曜夜の時点で70%の以上の議員が調査に答えておらず、同紙は「ほとんどの共和党議員が退任する大統領に恐怖を抱いており、トランプ氏が党を支配していることを示している」と伝えている。

調査結果について、トランプ氏は「これほど多いのに驚いた」とツイート。「25人のRINO(名ばかりの共和党)のリストを送ってくれ」と造反組をけん制した。

選挙から1カ月が経過した現在も、トランプ氏は、選挙で大規模な不正があったとして、バイデン氏の勝利に異議を唱え続けている。トランプ陣営の弁護団や支持者が提起した訴訟は約50件に上るが、成功した1件を除いて、30件以上で負けが続いている。4日には、アリゾナ州とジョージア州、ミシガン州、ミネソタ州、ネバダ州、ウィスコンシン州で、訴えが却下または棄却された。

共和党の指導層は、慎重な発言を続けている。ミッチ・マコーネル上院院内総務は1日、新型コロナ対策法案に関する質問で「新しい政権」と発言し、話題となったが、後に真意を聞かれると、現在の政府が今後3週間あることは「間違いない」と述べた上で、「先のことは先のことだ」と曖昧に回答した。

ジョー・バイデン氏は3日、CNNのインタビューで、マコーネル氏を含む共和党議員が、結果を公に認めていないことについて、「現職共和党議員の数人以上」から私的に祝辞をもらったと明かしつつ、「彼らの置かれている状況は理解している」と述べた。選挙人による投票まで「彼らは非常に厳しい立場に置かれている」と語った。

共和党の上院議員ではこれまで、ミット・ルムニー議員(ユタ州)、スザン・コリンズ議員(メイン州)、ベン・サッセ議員(ネブラスカ州)、パット・トゥーミー議員(ペンシルベニア州)が、バイデン氏を祝福する声明を公式に発表している。