米失業申請が過去最多の328万件、前週の11倍に

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米労働省が発表した21日までの1週間の新規失業保険件数は328万3000件(季節調整済み)で、前週の28万2000件から11倍以上増加した。新型コロナウイルス対策で企業の一時閉鎖やレイオフが拡大。経済活動の大幅な低下にともない雇用情勢が急激に悪化した。

発表によると1967年の計測以来最多の申請件数で、これまで最高だった1982年10月の69万5000件を5倍近く回った。リーマンショックに始まった金融危機でも、2009年3月28日の66万5000件が最高だった。

各州からは宿泊サービスやフードサービス業の失業が継続的に報告されているほか、ヘルスケアやソーシャルアシスタンス、芸術、娯楽、レクリエーション、運送、倉庫、製造の分野の失業も大きく増加しているという。全米ホテル宿泊所協会は、過去数週間で100万人の雇用が失われたと発表している。

NPRによると、同規模の失業は、失業率を2015年と同程度の5.5%まで引き上げる可能性がある。またゴールドマンサックスは今後数カ月で失業率が13%に達する可能性があると予測している。