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ジャズピアノの巨匠 マッコイ・タイナーさん、81歳で死去

6日、ジャズピアノの巨匠、マッコイ・タイナー(McCoy Tyner)氏が死去した。81歳だった。NPRによると、死亡したのはニュージャージー州の自宅で、死因については明らかにされていない。

タイナー氏のFacebookページには「マッコイは生涯を自身の芸術、家族、スピリチュアリティーに捧げた天性の音楽家だった。マッコイ・タイナーの音楽と遺産は、ファンと来るべき未来の才能を触発し続ける」とメッセージが投稿された。

タイナー氏は60年代の伝説のジョン・コルトレーン・カルテットのサウンドを支えたことで知られるとともに、その後のジャズピアノの方向性を形作り、後に続くピアニスト達に大きな影響を与えた。

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1938年にフィラデルフィアに生まれたタイナー氏は13歳でピアノを始めた。ニューヨークタイムズによると、16歳でプロとして活動し、フィラデルフィアやアトランティック・シティのハウス・パーティで演奏するR&Bバンドに参加した。

ジョン・コルトレーン(John Coltrane)との出会いは1957年。フィラデルフィアのクラブ「レッド・ルースター」でトランペット奏者のカル・マッセイ(Cal Massey)のバンドに参加していた時だったという。当時、コルトレーンはマイルス・デイビス(Miles Davis)のクインテットに参加していた。

その後、タイナー氏はアート・ファーマー(Art Farmer)とベニー・ゴルソン(Benny Golson)率いるハードバップバンド、ジャズテット(Jazztet)に参加。1960年のアルバム「ミート・ザ・ジャズテット」(Meet the Jazztet)でレコーディングデビューを果たした。

マンハッタンにあるジャズ・ギャラリーと演奏契約を結んだコルトレーンは1960年に自身のカルテットを結成。当初スティーブ・キューン(Steve Kuhn)がピアニストを務めたが、1カ月後に21歳のタイナーさんに変わった。10月にはコルトレーンのレコーディングセッションに参加し、名盤「マイ・フェイバリット・シングス」を世に送り出した。

バンドではモードを軸に展開するフレーズや、4度を重ねてソロイストにスペースを与える和音を多用し、新たなサウンドを確立した。1961年のインタビューで、コルトレーンはタイナー氏のプレーについて「彼は私に翼を与え、時に私を地面から離陸させる類のプレイヤーだ」と語っている。

この後、1965年までグループに在籍し、ドラムのエルビン・ジョーンズ(Elvin Jones)、1962年から加わったベーシストのジミー・ギャリソン(Jimmy Garrison )とともに、”クラシック”コルトレーン・カルテットを支えた。カルテットは「ライブ・アット・バードランド(Live at Birdland)」「インプレッションズ(Impressions)」「クレッセント(Crescent)」「至上の愛(A Love Supreme)」など、いまなおジャズ史に燦然と輝く名盤を次々と生み出した。

この頃、自身のレコーディングや他バンドのサイドマンとして積極的に活動。ピアノトリオアルバム「リーチング・フォース(Reaching Fourth)」のほか、ジョー・ヘンダーソン(Joe Henderson)の「Page One」、ウェイン・ショーター(Wayne Shorter)「JuJu」などのアルバムに参加し、名演を残した。

コルトレーンが死亡した1967年、ブルーノートと契約。後々までレパートリーとなる「パッションダンス(Passion Dance)」「サーチ・フォー・ピース(Search for Peace)」「ブルース・オン・ザ・コーナー(Blues on the Corner)」などの代表曲を収録した「ザ・リアルマッコイ(The Real McCoy)」をリリースした。

1972年にはマイルストーンレーベルに移籍。翌年、モントルー・ジャズ・フェスティバルで収録した、名曲「ウォーク・スピリット、トーク・スピリット(Walk Spirit, Talk Spirit)」を含むアルバム「エンライトンメント(Enlightment)」を発表した。

1984年には、エイブリー シャープ(b)、アーロン・スコット(Dr)を迎えた新トリオのほかに、マッコイ・タイナー・ビッグバンドを結成。アルバム「ザ・ ターニング・ポイント(The Turning Point /1991) 」、「ジャーニー(Journey/1993)」ではグラミー賞を受賞している。

2002年、ジャズミュージシャンの最も栄誉ある賞の一つ、全米芸術基金のジャズマスター賞を受賞した。

訃報を受け、ブルーノートは追悼のメッセージをツイートした。

「ジャズレジェンドのマッコイタイナー氏が去り、われわれは巨匠を失ってしまった。マッコイがこれまで、そして今後も我々の音楽にとっていかに重要であるか、言葉では語ることができない。この世に彼が与えた美の大きさには、ただただ驚くばかりだ。この世で最も偉大な人物にお悔やみ申し上げます。」

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