メーガン妃とヘンリー王子の発言は「選挙干渉」米議員が称号剥奪にも言及

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共和党のジェイソン・スミス下院議員(ミズーリ州)は、カレン・ピアース駐米英大使に宛てた9日付の書簡で、ヘンリー王子とメーガン妃が称号を利用し、米国の選挙に干渉をしていると主張。英政府に、称号剥奪を含む対応を検討するよう求めた。

スミス議員は冒頭、英国王室は、政治的な事柄について長らく中立の方針を保っているとした上で、「海外政府の大統領選挙への干渉に関する国際的な議論と、米国のゲストとしての公爵の立場を考慮すると、サセックス公爵と公爵夫人による米国の大統領選挙に関する最近のコメントに懸念を抱いている」と語った。

ヘンリー王子とメーガン妃は先日、米タイム誌が選ぶ「今年の100人」のビデオメッセージで、選挙を前に「ヘイトスピーチや誤報、ネット上の悪を拒絶することが極めて重要だ」と主張。「われわれの人生において最も重要な選挙になる」と投票を呼びかけ、話題となった。発言は、一部でトランプ大統領への非難と受け止められ、批判を浴びた。

2人のビデオメッセージは英王室の廷臣らの間でも問題視され、メグジット合意違反の可能性を巡る協議が行われたと報じられた。

なおメーガン妃は2016年に出演したテレビ番組で、当時大統領候補だったトランプ氏を「女性差別主義者」と呼ぶなど、反トランプ氏で知られる。

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スミス議員は、メーガン妃の政治的見解は広く報じられていると加えつつ、これらの発言は、英国王室の中立方針に対する重大な違反で、同盟国による不適切な国内干渉に該当すると述べた。

さらに「殿下の称号の利用をやめると理解をしていたが」と続け、敬称を保持し、サセックス公爵と公爵夫人として認識され続けていると指摘。
夫妻は王室の一員として活動する立場ではなく、王室がこれらのコメントを「個人的な立場」としていることは理解していると述べる一方、「彼らが保持する称号と特権」によって、個人的な発言と王室としての公式な発言とを不可分にしていると述べた。

「それゆえに、サセックス公爵夫妻に称号を保持することを許可し、政治的な発言を続けるさせることで、英国政府は、英機関の最高レベルにいる人物による、2020年の米国選挙への干渉を事実上容認していることとなる」と述べ、これらの懸念をエリザベス女王と政府に伝えるよう求めるとともに、「イギリス政府に、サセックス夫妻がこれ以上われわれの選挙に干渉しないようにするか、または彼らが保持するすべての称号とスタイル、特権を剥奪するよう要求する」と述べた。