テネシー州ナッシュビルで22日、最後の大統領候補テレビ討論会が行われた。
ディベート終了後、CNNのキャスター、ジェイク・タッパー(Jake Tapper)氏は開口一番「今回は明らかに初回とは全く異なる。極めてノーマルなディベートだった。トランプ氏は、より普通の人間のように振る舞った。トランプ支持者と共和党の人々は、今晩リラックスできるだろう」とトランプ氏の態度を評した。
前回の討論会は、開始後まもなく、トランプ氏がバイデン氏のスピーチを何度も遮るなどカオス状態となった。
タッパー氏は続けて「トランプ氏は、ピノキオのようだった(に嘘をついた)が、自ら熱狂し始めることはなかった。嘘は、後にファクトチェックで判明するだろう」と語った。
さらにバイデン氏が成立に大きく関わった1994年の犯罪法(crime bill)に関して、トランプ氏が「複数のクリーンヒットを放ったと言えるだろう」と評価。一方で、トランプ氏は「ほとんどの有権者が何について語っているのか分からない(保守系メディアの)ブライトバートやFoxの専門用語」を用いて、支持者にメッセージを送ったと述べ、それは大統領として問題だと指摘した。
バイデン氏については、素晴らしいパフォーマンスだったと述べ、大統領候補として「不適格だと思わせるようなことは何一つなかった」と評価。有権者にとってより重要なパンデミックやヘルスケアの問題に関して、トランプ政権が代替案を提案できていないことから、バイデン氏は「得点を稼いだ」と述べた。
「前回のディベートに比べ、トランプ氏が普通の人だと感じた支持者の動きが見られる可能性はあるが、軌道を大きく変えるようなものは見当たらない」と述べ「レースは極めて安定している」と結論付けた。
▽22日の大統領候補テレビ討論会の様子