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プーチン大統領を暗殺から守る警護隊とは?

先日、米上院議員がプーチン大統領の暗殺を呼びかけて物議を醸したが、実際のところ、元KGBの大統領は、いかにして敵対者による攻撃から身を守っているのだろうか。

ニューヨークポスト紙によると、プーチン氏のボディーガードは、ロシア連邦警護長(FSO)内の特別部隊で、自らを「Musketeers」と呼んでいる。活動については、ロシア政府関連のメディア「ビヨンド・ロシア」が2021年9月に掲載した記事の中で紹介している。

同サイトによると、ボディーガードになるには、戦場での実戦経験は必要とされていない。一方で、周囲に気がつかれずに脅威を察知して、妨害する能力(サイトではオペレーショナルサイコロジーと説明)が求められるという。志願者は35歳以下でなくてはならず、身長は175cm-190cm、体重は75-90kgに限定されている。外国語を理解できなくてはならないほか、基本的な政治の事柄にも通じてなくてはならない。大統領に接近する人物が誰で、どのように対応するべきかを理解するためだという。

↓2018年、プーチン大統領と肩を組もうとした総合格闘技のスター、コナー・マクレガーを制止するセキュリティーガード。

大統領の警護には、スタミナが要求される。薄手のコートでかなりの寒さに耐え、暑さの中でも汗をかかないようトレーニングされており、一部では、「生理的過程に影響する薬」を服用しているとの報告もある。

ちなみに、職務中以外、ストレスを素早く低下させるものとして、タバコは許可されているのだという。

大統領が公の場に姿を表す際、4層の警護が周囲を取り囲んでいるという。大統領の最も近くを囲むのは、スーツにサングラス、イヤホン、スーツケースを持った男たちで、直近のタスクは、危険が及んだ際に、体で大統領を守ることとされている。彼らの働きは、2013年にドイツのハノーバーで開催された国際産業技術見本市を訪れたプーチン氏に、トップレスの女性活動家が「くたばれ独裁者」といって、詰め寄った際の映像に、確認することができる。

スーツケースは、大統領を弾丸から守る保護シールドの役割を果たすという。SR-1 VEKTOR拳銃を携帯しており、これは1分間に40発を発射することが可能で、使用する弾は50m離れた位置から防弾チョッキを貫通する威力がある。さらに、超頑丈で弾丸から保護することが可能な、ケブラー繊維の傘を持ち歩いているという。

2つめの集団は、群衆に完全に溶け込んで、目立たないようにしながら、潜在的な攻撃者を探す役割を果たしており、3番目は、群衆を取り囲んで、不審者が大統領に接近するのを防いでいるという。4つめの集団はスナイパーで、周囲のビルの屋上から、大統領の周囲を監視する。

移動中、大統領車両に随伴する装甲車には、AK-47自動小銃、ドラグノフ狙撃銃、対戦車グレネードランチャー、携帯オーサ型対ミサイルシステムを備えた特殊作戦隊が控えているという。

事前調査も重要な任務だ。

大統領が訪れる一ヶ月前に現地を訪れ、地元警察と警備スケジュールを策定し、大統領の宿泊施設を確認する。ドアノブにいたるまで、問題箇所があればすべてを修復。大統領の訪問中、修理工らが滞在区域にアクセスする必要性を排除する。

大統領の滞在地周辺には、リモート爆弾を防止する電波妨害装置を設置するほか、スマホや他のデバイスも監視対象となる。ロシアの法律では、大統領の安全上必要であれば、セキュリティチームは、あらゆる種類の盗聴装置およびソフトウエアの設置、ボディチェックの実施、あらゆるビルへのアクセス、車の押収が許可されているという。

ちなみに先述の暗殺を呼びかけた議員は、トランプ前大統領とも親しいリンジー・グラハム上院議員(共和党 サウスカロライナ)。先週、FOXニュースの番組で、「ロシアにブルータスはいないのか?ロシア軍には、シュタウフェンベルク大佐(ヒトラー暗殺未遂事件の首謀者)よりも成功を収める者はいないのか?」と歴史的な暗殺事件を引き合いに出し、「ロシアのためにこれを終わらす唯一の方法は、この男を排除することだ。あなたの国にとって、そして世界にとって、素晴らしい行いだ」と主張した。米議会が経済制裁で足並みをそろえる中、危険な発言に対して、党内からも批判の声が相次いだ。

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