4月20日「マリファナの日」その由来とは?

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4月20日はマリファナの日。この日は世界各国で、愛好家が集ってマリファナを楽しむ一方、合法化を求めるキャンペーンやプロテストが開催されたりする。欧米では最近、合法化が進むにつれて、音楽フェスなどの大型の商業イベントも開催されるようになっている。

4月20日のルーツは?

諸説あるが、1970年代に実在したカリフォルニア州の高校生グループをルーツとする説が最有力とされている。

タイム誌によると、1971年、カリフォルニア州マリン郡のサン・ラファエル高校の生徒5人が、学校の敷地内にあるルイ・パスツールの銅像前に集まっては、マリファナを吸っていた。この集合時間が、ちょうど課外授業が終わる4時20分だったことから、5人の間では、マリファナを「420」と隠語で呼ぶようになった。ちなみに5人組は、壁(Wall)の前に集合していたことから「Waldos」の名で知られていたという。

「Waldos」の一人、デイブ・レディックスは卒業後、米ロックバンド「グレイトフル・デッド」のベーシスト、フィル・レッシュのローディーの仕事を得るが、これが420を広げるきっかけになった。420の呼び名は、デッドヘッズ(グレイトフルデッドのファンの呼称)の間に拡散。1990年12月28日には、オークランドのデッドヘッズの間で、4月20日の4時20分に「420」を吸おうというイベントチラシが出回った。

このうちの一枚を手にしたのが、老舗マリファナ誌「High Times」のレポーターをしていたスティーブ・ブルーム氏だった。同誌では翌年、チラシを紙面に掲載。420にも言及し続けたことから、隠語が世界の愛好家の間へと知れ渡るものとなった。同誌はまた1998年に「Waldos」が420の発明者だと認定している。

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ブルーム氏は、4月20日がマリファナ愛好家が集まる日として有名になったのは、チラシを作った人々のおかげだと認めている。

全米の合法化の状況

マリファナ ニューヨーク
mashupNY

全米州議会議員連盟の統計によると、現在37州とワシントンD.Cで医療用マリファナを合法化する法律が施行されている。このうちの18州とワシントンでは、嗜好目的のマリファナが合法化されている。

ニューヨーク州では2021年3月末に、嗜好用マリファナの合法化法案が成立した。ニューヨークの法律では、娯楽目的のマリファナの場合、3オンス(85グラム)までを合法的に所持することができる(大麻草由来のオイルなど濃縮物の場合は24グラムまで)。21歳以上はマリファナ製品の使用、喫煙、吸引または消費が許可され、他の人(21歳以上)に与えることも許されている。

昨年(2021年4月20日)は、ユニオンスクエアで新型コロナウイルスのワクチンを接種した人を対象に、マリファナを無料で配布するイベントが開催され、長蛇の列ができた。

連邦レベルでは、2022年4月、下院でマリファナ合法化法案が通過したが、上院の通過は厳しいと見られている。