イーロン・マスク氏によるツイッター社の買収を快く思っていないセレブが、プラットフォームからの「卒業」を宣言している。
これまでに「ビルとテッド」シリーズの俳優アレックス・ウィンターや、「グレイズアナトミー」「令嬢アンナの真実」を手がけた脚本家ションダ・ライムズ、「ディス・イズ・アス」のケン・オリン監督、歌手のサラ・バリレスらが、アカウントを非公開にしたり、更新を停止した。
ションダ・ライムズ「イーロンが何を企てようと入り浸らない。サヨナラ」
Not hanging around for whatever Elon has planned. Bye.
— shonda rhimes (@shondarhimes) October 29, 2022
ケン・オリン「私はここを抜ける。批判はしない。信念を持ち、民主主義を守り、より親切に、地球を救おう、より寛大に、世界に平和を見つけよう」
Hey all –
— Ken Olin (@kenolin1) October 28, 2022
I’m out of here. No judgement.
Let’s keep the faith.
Let’s protect our democracy.
Let’s try to be kinder.
Let’s try to save the planet.
Let’s try to be more generous.
Let’s look to find peace in the world.
💙
サラ・バリレス「ツイッターでは楽しんだ。私はやめる。別のプラットフォームでお会いしましょう。これは私のためのものではない」
Welp. It’s been fun Twitter. I’m out. See you on other platforms, peeps. Sorry, this one’s just not for me. ❤️🙏🏼
— Sara Bareilles (@SaraBareilles) October 30, 2022
「シー・ハルク」に出演のジャミーラ・ジャミルは、マスク氏による買収話が持ち上がった4月にツイッターの更新を停止。契約が暗礁に乗り上げたと報じられた7月に再開していた。
これらの動きに対し、ロブ・ライナー監督は「立憲民主主義国を守るために戦う人々へ、今はツイッターを去るべきではない。今こそ民主党に投票を!」と呼びかけた。
For those who are fighting to preserve our Constitutional Democracy, now is not the time to leave Twitter. Now is the time to VOTE BLUE!
— Rob Reiner (@robreiner) October 28, 2022
警戒呼びかけるセレブも
ミュージシャンで俳優のスティーヴ・ヴァン・ザントや、プロバスケ選手のレブロン・ジェームズは、ヘイトスピーチの増加について警戒感を示した。
スティーヴ・ヴァン・ザント「イーロン・マスクへ。現代社会の最も有効なコミュニケーション手段にヒトラーを復活させたら、君は人生で最大の過ちを犯すことになる。絶対に許されない間違いだ」
Dear Elon Musk. Some free advice from the world’s consigliere. You will be making the biggest mistake of your life if you put Adolf Hitler back on the most effective means of communication in the modern world. The kind of mistake you will never, ever be forgiven for. @elonmusk
— 🕉🇺🇦Stevie Van Zandt☮️💙 (@StevieVanZandt) October 28, 2022
レブロン・ジェームズは、マスク氏の買収後、ツイッターでNワード(黒人に対する蔑称)が500%上昇したという情報を引用し「これが真実なら、真剣に受け止めてほしい。非常に恐ろしいことだからだ。ヘイトスピーチが言論の自由だと主張するのは不適切だ」と警戒感を示した。
I dont know Elon Musk and, tbh, I could care less who owns twitter. But I will say that if this is true, I hope he and his people take this very seriously because this is scary AF. So many damn unfit people saying hate speech is free speech. https://t.co/Sy0jvXIBnC
— LeBron James (@KingJames) October 29, 2022
保守派は称賛
一方、保守派のユーザーからは、マスク氏がパラグ・アグラワル最高経営者(CEO)や法務部門のトップ、ヴィジャヤ・ガデ氏らの幹部を解雇したことで、「ツイッターの検閲レジームは全て消え去った」とマスク氏の買収を歓迎する声が上がっている。
Foxニュースの司会者タッカー・カールソン氏は、マスク氏の目的は、同社が行ってきた検閲をやめさせ、言論の自由を回復することだと説明。リベラル寄りのメディアが警戒感を強めていることに対し、報道の自由を謳うジャーナリストが、マスク氏の買収でパニックに陥っていると皮肉を述べた。
ワシントンポスト紙の記者が「今夜、このサイトに地獄の門が開いたかのようだ」とツイートしたと指摘し、「SNSでみんなが自分の言いたいことを投稿するようになっても、地獄の門が開くことにはならない。しっかりとした見通しを持つべきだ」と批判。これまで記者を揶揄する特定の隠語が、ツイッター上で制限されてきたことに言及し、彼らこそが検閲によるメリットを享受してきたと主張した。