米雑誌GQシティズンオブザイヤーにNFLコリン・キャパニック選手

コンデナスト社、米GQマガジンのシティズンオブザイヤーに、元サンフランシスコ・フォーティナイナーズ(San Francisco 49ers)のコリン・キャパニック(Colin Kaepernick)選手が選ばれた。

キャパニックは、2013年に最も優秀なフットボール選手の一人としてGQのカバーを飾っている。今回は、試合に出場できないリスクを犯しながら、人種差別に抗議するジェスチャーが、全米で社会現象となったことにより、再び表紙を飾ることとなった。

人種差別に抗議したジェスチャー

キャパニックは、昨年、警官による黒人への暴行事件を受け、人種差別に反対するため、国家斉唱の際に膝をついた。そのムーブメントは、今年に入り、全米で大きな広がりを見せている。9月にはトランプ大統領も「国家斉唱の際に起立しない選手は、オーナーが解雇すべき」と非難。その後、さらに膝をつく選手が続出する事態となった。

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GQによると、キャパニックは、自身の抗議のストーリーを改めて伝えたいと考え、この表紙の企画を応諾したという。一方で彼は、沈黙の持つ力を知っており、沈黙を続けることで、他の選手が同様のジェスチャーを行い、全米中に広がっていった。
沈黙を貫きたいとするキャパニックとGQは、国家斉唱の歴史や、平等権などについて議論を重ね、写真を使用することが決定した。

1960年代後半にモハメド・アリ(Muhammad Ali)は、ベトナム戦争への徴兵を拒否し、黒人のイスラム組織「ネイション・オブ・イスラム」(Nation of Islam)とハーレムを行進した。徴兵を拒否した後、3年間、試合の欠場を余儀なくされた。アリは、その間も復帰に向け、ストリートをジョギングし、その後を子供らが追いかけた。

キャパニックも、3月にフリーエージェントとなった後、どのチームとも契約しておらず、今シーズンは試合に出場していない。背景には、NFLのオーナーらによる共謀があったのではないかと、現在キャパニックの代理弁護士によって調査が行われている。

今回の企画では、アリが行進したハーレムの路上で撮影が行われ、子供たちや女性、男性と一緒に写っている。彼らのため、キャパニックは戦っている。

記事の中では、映画監督のエイヴァ・デュヴァーネイ(Ava DuVernay)や、アクティビストのカルメン・ペレス(Carmen Perez)、ラッパーのJ.コール(J. Cole)、ウーマンズマーチ主催者のタミカ・マロリー(Tamika Mallory)、元チームメイトのエリック・レイド(Eric Reid)など10人が、キャパニックの抗議がもたらした意味や、今後どうすべきかについて語っている。

受賞の発表後、キャパニックは、シティズンオブザイヤーに選ばれ、光栄に思っているとツイッターでコメントを発表した。

この賞に対し、保守系メディアFOXニュースのトッド・スターンズ(Todd Starnes)氏は、「GQは、我々の軍隊を侮辱し、国旗に唾を吐く行為は、ヒーローや男性らしさの象徴だと思っているようだ。これは、シティズンシップではない。卑怯者というのです。」と同誌を非難している。

「ワンダーウーマン」もウーマンオブザイヤーに

今年マン&ウーマンオブザイヤーに選ばれたは、深夜コメディ番組「ザレイトショー」のホスト、スティーヴン・コルベア(Stephen Colbert)、映画「ワンダーウーマン」が大ヒットしたイスラエル出身の女優ガル・ガドット(Gal Gadot)、ゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)フォワードのケビン・デュラント(Kevin Durant)が選ばれた。

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