GMが北米工場の再編と人員削減を発表 – トランプ大統領は不満

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ゼネラルモーターズ(GM)は25日、ラインナップや工場の再編、人員削減を含む、大規模なリストラ計画を発表した。

人員計画については従業員を15%削減し、意思決定の効率化のために幹部クラスをこれまでより25%少なくすると発表。
今後10年で、世界販売の75%を5つのモデルで売り上げるとし、トラックやクロスオーバー、SUVのバッテリー電気自動車に優先的に投資を行うとしている。
次世代型製品の生産の割り当てをより少ない工場にするとし、2019年には、カナダのオンタリオ州オシャワとデトロイト、オハイオ州ローズタウンにある3つの組み立て工場、メリーランド州バルチモア、ミシガン州ウォーレンにある駆動系部品を生産する工場への割り当てを終了すると発表した。

また、以前から計画していた韓国の郡山市の工場の閉鎖に加えて、2019年末までに北米以外の2工場を停止すると発表。具体的な地域については明らかにしなかった。
計画の実行により、45億ドルのコスト削減と年間15億ドル規模の資本支出が抑えられるとし、60億ドルのキャッシュの改善につながるとしている。

メリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は、「今日の取り組みは、より機敏で、柔軟性と収益性のある企業へとする一方、未来への投資に柔軟性をもたらす」と述べ、「我々は、長期的な成功のために、変化する市場環境と顧客の嗜好の前に居続けなくてはならないと認識している」と語った。

トランプ大統領は不満

GMによる計画の発表後、記者団に聞かれたトランプ大統領は、「よく思わない」と述べるなど、不満を表明した。また工場閉鎖についてバーラ氏と話したことを明かし、厳しい姿勢を示したことを強調。「この国はゼネラル・モーターズに多くのことを行なった。(GMは)早いところ戻った方が良い。このオハイオに」と過去に政府による救済を講じたことを示し、「我々は多くのプレッシャーを与える」と、オハイオ工場を戻させるために強い圧力をかけると語った。
さらに「車がよく売れないならば、他のものを投入するだろう。近い将来、他のものを投入すると信じている。彼らは他のものを投入した方がよい」と語った。

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25日、リストラ発表後のGMの株価は一時7.9%上昇し、38.75ドルを記録。その後に値を下げ、前日より4.8%高い37.65ドルで終了した。