シドニー・パウエル氏 トランプ弁護団から脱退?

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トランプ陣営の弁護団を率いるルディ・ジュリアーニ氏とジェナ・エリス氏は22日、シドニー・パウエル氏はトランプ弁護団のメンバーではないと発表した。

「シドニー・パウエル氏は、自身で弁護士業務を行なっている。彼女はトランプ弁護団のメンバーではなく、大統領の個人的な弁護士でもない」

パウエル氏は19日、ジュリアーニ氏らとともに共和党全国委員会本部で行われた弁護団の会見に参加した。この際、ジュリアーニ氏は「これが、われわれの弁護団の代表だ」と紹介。「われわれはトランプ大統領の代理を務めている。トランプ陣営の代理を務めている。私の後、シドニー・パウエル氏とジェナ・エリス氏が話をする」と述べていた。

トランプ氏自身も14日、パウエル氏が「われわれのすばらしい弁護士たち」に加わると発表していた。

パウエル氏は19日の会見で、ドミニオン社の投票システムを通じて、トランプ氏の票が消去されたり、バイデン氏に変更されたりするなどの不正が行われたと主張。さらに、ベネズエラや中国、クリントン財団、ジョージ・ソロス氏などが不正に関係している可能性を示唆した。

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さらに21日、保守系メディアのニュースマックスに電話で出演した際、20日に再集計を終えたジョージア州に最初の焦点を当てると宣言。ブライアン・ケンプ知事とラッフェンスパーガー州務長官(ともに共和党)が不正に加担し、両者の家族が同社から「金銭的な利益」を得たとして、州捜査当局が調査する必要があると語った。

また2016年の民主党予備選で、民主党がバーニー・サンダース氏に対して、ドミニオンシステムを使ったと主張。サンダース氏は不正を知らされたが「彼は素敵なお家を買うために足りるお金を得る以外、何もしなかった」と語った。

ワシントンポスト紙によると、トランプ氏の2人のアドバイザーは同紙に、トランプ氏が、Foxニュースのタッカー・カールソン氏の番組におけるパウエル氏の報道を嫌っていたほか、複数の支持者が、パウエル氏は行き過ぎだと連絡してきたと話したという。

トランプ氏擁護で知られるFoxニュースの司会、タッカー・カールソン氏は、19日の弁護団の会見の後、パウエル弁護士を番組ゲストに招待していたことを明かしつつ、主張を裏付ける証拠を提示しないことに不満を示した。

カールソン氏は「何度も丁寧に依頼をしているが、彼女は一度も証拠を見せたことがない。依頼を続けていたら、彼女は怒って、われわれに連絡を止めろと述べたのだ。トランプ陣営で、権限のある人々に確認したが、彼らも、パウエル氏は今日の会見で主張したことを証明する証拠を一度も提供したことがないと話していた」と語った。

アドバイザーはまた、ジュリアーニ氏とパウエル氏が最近仲が悪かったと話したという。