ギレーヌ・マクスウェル被告 性的人身取引を否認

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ニューヨークの連邦地裁で23日に行われた罪状認否で、ギレーヌ・マクスウェル被告(59)は初めて直接出廷し、すべての罪状について無罪を主張した。

マクスウェル被告(59)は昨年7月、勾留中に自殺をはかり死亡したジェフリー・エプスタイン被告と違法な性的行為をさせるために、1994年から1997年の間、未成年の少女らをそそのかしてエプスタイン宅に旅行させるなどしたとして逮捕・起訴された。当初の罪状は、違法な性的行為を目的に共謀して未成年者を誘惑、移動させようとした罪や、性犯罪のために未成年者を移送した罪、偽証罪などの計6件だったが、検察は先月、新たに4人目となる被害者に関する犯罪事実を追加し、未成年者に対する性的人身取引罪と性的人身取引共謀罪を加えた。

最初の罪状認否は昨年、ビデオ会議形式で行われ、マクスウェル被告は罪を否認し、無罪を主張した。

新たな起訴状によると、4人目の少女が被害にあったのは2001年から2004年で、マクスウェル被告はフロリダにあるエプスタイン被告の自宅で、性的マッサージをさせる目的で少女をリクルートし、行為の対価として金銭を支払っていた。ニューヨークから、少女にランジェリーなどのギフトを送っていたほか、他の少女の勧誘をするよう奨励し、連れてきた場合に金銭を支払っていた。

ニューヨークポスト紙によると、出廷したマクスウェル氏は、以前は短髪で黒髪だった頭髪は肩まで伸び、白髪が混じっていた。前回ビデオで出廷した時よりも痩せており、拘置所で支給された青いTシャツを着用し、足枷をはめられていた。

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すべての罪で有罪となった場合、最大で禁錮80年の刑を言い渡される可能性があるという。

マクスウェル被告は退廷させられる前、姉のイザベル氏を含む傍聴人に向かって手を振ったという。

閉廷後、兄のイアン氏はビデオに録音した声明で、検察はマクスウェル被告を、エプスタイン被告が犯した犯罪のスケープゴートにしていると非難。「彼女は、政府が恐ろしい男を自分たちの刑務所で死なせた後になって起訴された」と話した。

マクスウェル被告は、保釈申請を3度却下されており、現在ブルックリンの拘置施設に収監されている。3月の保釈申請では、フランスとイギリスの国籍を放棄するほか、本人と夫の資産を、元連邦検察官が監督する口座に移動させるとしたが、アリソン・ネイサン判事は、新たな提案によって、マクスウェル被告の逃亡のリスクは変わらないとして、保釈を認めなかった。

マクスウェル被告の公判は7月12日に開始する予定。