ギレーヌ・マクスウェル被告 証言録取が公開

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22日、ヴァージニア・ロバーツ・ジュフレさんとの間で争われた2015年の民事裁判のために作成されたギレーヌ・マクスウェル氏の証言録取が公開された。

マクスウェル氏は、勾留中に自殺をはかり死亡したジェフリー・エプスタイン被告による未成年者への性的虐待に協力した容疑で、今年7月にニューハンプシャー州で逮捕。偽証罪2件を含む6件の罪で起訴された。現在、ブルックリンの拘置所に収監されている。

ジュフレさんは、エプスタイン事件の告発者の1人で、2000年にトランプ氏のフロリダにある別荘で働いていたところ、マックスウェル氏からエプスタイン氏のマッサージの仕事をしないかと誘われたと主張している。当時16か17歳で、エプスタイン氏とマックスウェル氏から性的虐待を受けたことに加え、有力者の友人らとセックスをするよう強要されたほか、他の少女達をリクルートするよう指示されたと主張している。昨年、NBCニュースの番組に出演し、2001年に、マクスウェル氏のロンドンのタウンハウスで、ヨーク公アンドルー王子と性行為を強要されたと告発した。

証言録取は2016年にとられたもので、ジュフレさんの弁護士の質問に対してマクスウェル氏が語った内容が400ページ以上わたって記されている。

マクスウェル氏は1992年にエプスタイン氏に雇用された当初、エプスタイン氏の家の建設プロジェクトのために建築士の手配や契約書の審査、このほか、庭師やハウスキーパー、アシスタントを手配するなどの仕事を行なったと供述。仕事の中にはマッサージ氏の手配も含まれており、スパに出かけてプロのマッサージ師を自分で選んでいたと述べた。なお、エプスタイン氏は1日に平均1回マッサージを受けていたと語った。

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ジュフレさんについては、エプスタイン宅に母親の運転する車でマッサージ師としてやってきたと述べた。一方、知り合った経緯やエプスタイン氏に紹介したかどうかにについて記憶にないと語った。

マクスウェル氏は証言の中で、ジュフレさんが嘘をついていると繰り返し主張。「彼女はなんども嘘をつく、ひどい空想家だ」などと述べた。

ジュフレさんにエプスタイン氏やその他の人物らと性行為をするよう指示したことはなく、また他の少女をリクルートするよう指導したことはないと答えた。

ロンドンで、ジュフレさんをアンドルー王子(資料では黒塗りされている)に紹介したか問われると、ジュフレさんの主張は知っていると知っているとした上で、ジュフレさんの証言は嘘のかたまりだと批判。しかし、再度回答を求められると、記憶にないと答えた。

ジュフレさんがロンドンのタウンハウスに滞在したことや、アンドルー王子らと食事に出かけたことは覚えていないと述べた。またタウンハウスで撮影されたとされるアンドルー王子とジュフレさん、マクスウェル氏の写真について、誰が撮影したのか記憶にないと語った。

ニューヨークでアンドルー王子に似せたパペットをプレゼントしたかと問われると、自分では決してないと否定した。

ジュフレさんは、被害を自らが綴った回想録「ビリオネア・プレイボーイ・クラブ」の中で、アンドルー王子が、自分に似せた人形を使用して胸を触るなどしたと記述している。回想録は、ジュフレさんが2011年に執筆し、同裁判の資料として提出されたもので、8月にニューヨークの連邦地裁判事によって公開が命じられた。