ニューヨークのユニオンスクエアで3日、ジョージ・フロイド像が、ペンキで汚損される出来事があった。
「SEE INJUSTICE」と名付けたられた像は、昨年警察官に射殺されたブリオナ・テイラー氏(Breonna Taylor)氏と、公民権運動の活動家ジョン・ルイス(John Lewis)下院議員の像と共に、3日前に設置されたところだった。他の2体に被害はなかった。
ニューヨークポスト紙によると、監視カメラの映像には、午前10時頃、男性が容器で何かを混ぜた後、スケートボードに乗りながらグレーのペンキをぶちまげ、そのまま逃走したという。
#BREAKING: an organizer from the non profit We are Floyd tells me the George Floyd statue in Union Square was vandalized. It was also vandalized at its former home in Brooklyn. @NY1 pic.twitter.com/H8LUM94dFU
— Shannan Ferry (@ShannanFerry) October 3, 2021
ニューヨーク市警察は当初、監視カメラの映像は公開しないとしていたが、4日男の動画を公表した。
NEW VIDEO: Man on skateboard splashes paint on #GeorgeFloyd statue in Union Square in broad daylight
— PIX11 News (@PIX11News) October 4, 2021
Full story: https://t.co/6HAeYW3wCT pic.twitter.com/EItMsTpTG7
3体の像はアーティストのChris Carnabuci氏がデザインし「Confront Art」が制作した。
Carnabuci氏は、ニューヨークタイムズに対し「仰天するほどではなかったものの、非常に腹立たしい思いだ」と心境を述べた。さらに「これらの行為は、われわれの道のりは長く、まだ戦いを止めることはできないということを思い起こさせる」と語っている。
白人警察官に首を膝で押さえつけられ死亡したジョージ・フロイド殺人事件をきかっけに、全米で激しい抗議活動が起き、体系的人種差別や、警察による暴力撲滅を訴える「ブラックライブズマター」ムーブメントを巻き起こした。
なおフロイド氏の像は、今年6月19日の奴隷解放記念日(ジューン・ティーンス)に、ブルックリンのフラットブッシュで初めて披露された。その際も、白人至上主義者の団体「パトリオット・フロント」によって汚損されている。
Graffiti implicating the neo-fascist group Patriot Front was spray-painted on a George Floyd statue in Brooklyn this morning. Earlier this month the group claimed responsibility for defacing a Floyd mural in Philly. https://t.co/do5t5rcLGR
— Christopher Mathias (@letsgomathias) June 24, 2021
像は、ユニオンスクエアで今月30日まで展示された後、他の都市で展示。最終的にはオークションにかけられる予定となっている。