「大惨事」FOX看板司会の解雇で視聴数が激減

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FOX NEWS
©MashupReporter

FOXニュースの人気司会タッカー・カールソン氏の降板で、同局の平日プライムタイムの視聴数が激減した。

同局は24日、双方が「袂を分つことに合意した」と突然の声明を発表。「ホストとして、その以前にはコントリビューターとして貢献してくれたことに感謝している」とした。平日の午後8時放送の「タッカー・カールソン・トゥナイト」の今後のパーソナリティは交代制になるとし、初回は、朝の番組「フォックス&フレンド」で共同司会を務めるブライアン・キルミード氏がホストを務めた。

ハリウッドレポーターによると、「フォックス・トゥナイト」と改名した降板初日(24日)の視聴者数は、ライバルを上回りトップを維持したものの、過去8週間の月曜日の平均数330万人から260万人に激減。21%低下した。

代わりに保守派ネットワーク、ニューズマックスが視聴数を伸ばし、「エリック・ボーリング・バランス(午後8時)」が53.1万、「グレッグ・ケリー・レポート(午後9時)」が54万を獲得。それぞれ今年の前四半期の平均と比較して3倍以上の数字を記録したことがわかった。

リベラル番組の雄、MSNBCの「ジョー・スカボロー・プレゼンツ(午後8時)」は151万、CNNの「アンダーソン・クーパー 360」は72.8万の視聴者数を獲得した。

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この状況に元FOXニュースの番組司会、メーガン・ケリー氏は、月曜日から水曜日までの同番組の視聴者数を示しつつ、半分の視聴者を失ったと説明。「大惨事だ」とツイートした。

ケリー氏は、降板が発表された直後、視聴者の望みに対する「大規模な判断ミス」と批判していた。

降板および退局の理由は明らかにされていないが、発表は、2020年米大統領選の報道をめぐってFOXニュースを訴えた投票機メーカー「ドミニオン・ボーティング・システムズ」との和解成立から数日後のことだった。FOXは同社に7億8750万ドル(約1060億円)の和解金を支払うことに同意した。

ドミニオン社は、自社の投票機械がトランプ氏に不利になるように操作されているという虚偽の主張をFOXが広め、損害を受けたと非難。訴訟の過程で、カールソン氏の個人的な見解が、しばしば放送内容に反していたことを示すテキストメッセージも明かされた。

なおニューヨークタイムズは、FOXニュースの親会社FOXコーポレーションのルパート・マードック氏と息子ラクラン氏が解任に直接関与したと報じている。

これとは別に、カールソン氏は元番組プロデューサーの女性の訴訟にも直面している。原告のアニー・グロスバーグ氏は、先月ニューヨークの連邦裁判所に提出した訴状で、「下品な性差別的ステレオタイプに基づき、女性を従属させる職場環境」で労働を強いられたと主張した。被告人には、カールソン氏のほかに、FOXコーポレーションとFOXニュース、番組幹部が含まれている。

カールソン氏「真実は明らかに」

なおカールソン氏は26日、自身のツイッターを更新し、降板後初めて声明を発表。理由については触れなかったが、メディアや両政党に対する批判を展開した。

カールソン氏は、現在メディアで議論される内容は「信じられないほど愚か」「完全に見当違いで、全く意味をなさない」と批判。「戦争や市民の自由、信仰科学、人口動態の変化、企業の権力、天然資源」などのテーマを挙げ、両党とそのドナーの利益にならない内容について「会話を閉ざそうとしている」と指摘し、「真実は明らかになる」と締めくくった。

カールソン氏は弁護士を雇っているとも報じられており、法廷闘争に発展する可能性も指摘されている。