Qアノンシャーマンは「見物客」?FOX司会が議事堂襲撃犯を擁護

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奇抜な姿が注目を浴び、議事堂襲撃事件の顔となったQアノン・シャーマンことジェイコブ・アンソニー・チャンスリー受刑者の元弁護士は、政府は、被告人にとって重大な資料を意図的に開示しなかったと非難。判決は「悲劇」だと語った。

弁護士のアルバート・ワトキンス氏が問題としたのは、今週FOXニュースのタッカー・カールソン氏が7日の番組で流した事件時の議事堂内の映像。4万時間におよぶ未公開の記録を独占入手したとするカールソン氏は、一部を放映し、侵入者らは「ほとんどが平和的」な「見物客」だったと擁護。「凶暴な反乱、この言葉はすべて嘘だ」と主張した。民主党とメディアはイメージをコントロールし、公衆の理解をコントロールしたと述べ、「その嘘には目的があった。ワシントンの一党独裁に反対する者を連邦政府が取り締まる口実を作ったのだ」と語った。

チャンスリー氏について「議事堂内で彼が過ごした時間のほとんどすべての瞬間が、収録されていた」とした上で、「これらのテープは、議事堂警察がジェイコブ・チャンスリーを決して止めず、彼を助けたことを示している。彼らは彼のツアーガイドとして行動したのだ」話した。

映像には、フェイスペイントに上半身裸、ツノ付きファー帽子、手には槍といった異様な姿のチャンスリー氏が、警官らとともに建物内をうろつく様子が撮影されている。

2021年1月6日にトランプ支持者らとともに議会議事堂に押し入ったチャンスリー氏は同年9月、検察との司法取引に応じて議会の議事妨害の罪を認め、その2ヶ月後に3年半の禁固刑を言い渡された。

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ワトキンス氏は、これらの映像は提供されなかったと明言。政府が保持するすべてを依頼人が知り、その上で裁判をするか、司法取引をするかの判断を自主的に下せるようにするのが弁護人としての義務だったと述べつつ、政府の検事補は被告人が暴力的でなかったという点が重要であることを知りながら、開示をしなかったと非難した。さらにチャンスリー氏は「大変な知性の持ち主で、非常に優しく明晰な人物だ」と強調した。

「彼らは9人の警官が平和的に囲み、さまよい、助けようとし、上院議場へのアクセスをさせようとした、私の依頼人の映像を共有しなかった。彼らのシナリオにそぐわなかったからだ」と話し、「我々の司法制度が非常に危うくなっており、国家の歴史を通じて名誉の証としてきた尊厳と中核が、荒れ狂う司法省により、卑劣で胸糞の悪い混乱に化した」と語った。