米カップル フロリダ大豪邸で勝手に結婚式を企画、当日オーナーに見つかり通報される

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フロリダの大豪邸を空家だと勘違いしたカップルが、大胆にもそこで結婚式を計画。式当日にオーナーと出くわし、通報される騒ぎがあった。サンセンチネルが報じた。

コートニー・ウィルソン氏は4月17日に、フロリダ州ブロワード郡の町、サウスウエストランチェスにある8,800坪の広大な敷地に建つ豪邸で、シェニータ・ジョーンズさんとの結婚式を計画した。

物件は、レストランチェーンIHOPのフランチャイズを南東部で手がけたアベ・フィンケル氏の息子、ネイサン・フィンケル氏が所有しており、570万ドルで売りに出されていた。ネイサン氏は父親の事業を継承し、200店を展開するまでにさせたが、2012年にポートフォリオの大半を売却している。

ウィルソン氏は物件の見込み客を装い、数週間前に何度も下見に訪れ、写真を撮影していたという。

カップルはウェブサイトを通じて、ゲストに式次第を告知していた。式は午後3時半にスタートし、その後、午前2時半まで「ウィルソン地所」で、みなさんと優雅なごちそうとダンスですばらしい夜を迎えることを楽しみにしていると謳っていた。さらに翌日も正午から「サンデーブランチ」に招待するとし、リゾートスタイルのプールで、ジャズバンドの演奏をバックに、有名シェフが食事をふるまうと告知していた。

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オーナーのネイサン氏は、式の計画など知らず、当日の朝に姿を現したウィルソン氏らに驚き、警察に通報した。

ネイサン氏は警察に「何者かがわたしの所有地に不法侵入している。わたしに嫌がらせをしている」と説明。「ここで結婚式があり、これは神のお告げなどと言っている。一体何のことやら。やめさせてほしい。門のすぐ前に座り込んでいるんだ」と当惑した様子で話した。

現場に駆けつけた2人の警察官は、ウィルソン氏にこの場から離れて、戻ってこないよう告げたという。なお2人は逮捕されていない。

物件は初め、2019年に725万ドルで売りに出されたという。9ベッドルームの屋敷にはバスルーム15室、ボーリング場や映画館、バーがあり、敷地には滝のついたプール、テニスコートが備えられている。

ブロワード郡の検察官、キース・ポリアコフ氏によると、ウィルソン氏は下見後、ネイサン氏に結婚式のために裏庭を使用できないかと頼んだが、ネイサン氏から断られていたと話している。同氏は「彼は家が空家だと思ったんだろう。ネイサンが敷地にある別邸に暮らしていることを知らなかったんだろう」と語った。

センチネルの取材に、ウィルソン氏は結婚式について話したくないと答えたという。

2人が別の会場で式を計画しているか不明。デイリーメールによると、ブロワード郡では先週、2人に結婚許可証が発行されている。現時点で入籍はされていないという。

結婚式のウェブサイトには、2人の馴れ初めが紹介されている。同じ高校に通っていたという2人は、共にアスリートで、ウィルソン氏はフットボールを、シェニータさんはバスケットボールをしていた。シェニータさんは、ウィルソン氏は自分に恋心を抱いていたが、バスケットボールの奨学金獲得の夢を邪魔してはならないと思い、退散したと説明している。2人が再び出会ったのは30年後。シェニータさんは、別の男性と5年間の関係を解消した直後で、ウィルソン氏も20年の結婚生活に終止符を打った後だった。ウィルソン氏は、神からシェニータさんを結婚相手とするようお告げを受け、シェニータさんは神に、2人の再会の目的と神の意向について祈りを捧げたという。ウィルソン氏はクリスマスの日、ハリウッドビーチにあるレストラン、カポネピザで食事をした後にプロポーズを決行。シェニータさんは「神はこの時、私たちの出会いと、私の祈りの答えに啓示を与えた」と記している。