初版300万部、オバマ前大統領の回想録「A Promised Land 第1巻」11月17日に発売へ

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バラク・オバマ前大統領の回想録第1巻が、大統領選挙投票日から2週間後の11月17日に発売されることになった。AP通信が伝えた。

タイトルは『A Promised Land(約束の地)』で、768ページにわたる第1巻では、オバマ氏がホワイトハウスへの階段を上る軌跡から大統領の第1期目までがカバーされている。なお第2巻の出版日は現在のところ未定。

リリースにあたり、オバマ氏は声明で「ここ数年間、自身の大統領職を振り返ってきた。『A Promised Land』では、選挙運動や在任期間について、正直な記述を試みた」と説明。「重要な出来事、それを形作った人々、自分が正しかったことや自分の犯した間違いに関する私の見解、同僚や私が当時立ち向かわなければならなかった政治的・経済的・文化的な力、さらに国家が今も直面しているこれらの力について盛り込んだ」と語った。

さらに、ミシェル氏とともに経験した「浮き沈み」など、読者に私的なエピソードを提供するとともに、「今後どうすれば我が国を分断から救うことができるのか、どうすれば民主主義を全ての人々のために機能させることができるのかについての私の幅広い考えの一部を紹介している」と述べた。

AP通信によると、オバマ氏は19世紀のリンカーン第16代大統領以来、最も文学的な大統領と呼ばれるなど、著書には定評がある。2004年の「マイ・ドリーム」は米国内で330万部を売り上げ、2006年の「合衆国再生」の売り上げは420万部に達した。これらが2008年の選挙を後押しし、米国初の黒人大統領の誕生に一役買った。

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今回の回想録もこれまでの著書と同様、ペンギン・ランダムハウス傘下のクラウン社から発売される。値段は45ドルと高額だが、ヒットは確実で、初版の発行部数は300万部を予定している。

ニューヨークタイムズによると、クラウンは初版部数を間に合わせるため、百万部をドイツで印刷し、112個のコンテナを搭載した3隻の船を手配しているという。

なお、クラウンはオバマ氏とミシェル夫人の回想録の出版権をセット取得しており、契約額は6,500万ドル(68億円)とも報じられている。ミシェル夫人が2018年11月にリリースした「Becoming(マイストーリー)」の北米での売り上げは、これまで810万部に達している。

A Promised Land (英語) ハードカバー