全米各地でゼロトレランス政策への大規模デモFamilies Belong Together

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30日、ワシントンDCやテキサス、ニューヨークなど全米50州700箇所以上で、トランプ政権の移民政策に対する抗議集会「Families Belong Together」が開催された。「ゼロ・トレランス(不寛容)」政策により、不法入国した親子と引き離されている子供たちとの早期再会を求め、多くの人々が行進を行った。

今回の集会は、アメリカ市民自由連合(the American Civil Liberties Union)やMoveOn.orgなどによって資金提供されており、ゼロ・トレランスへの抗議活動としては、過去最大規模となる。

ニューヨークではブルックリン橋を横断

ニューヨークでは、約3万人が「この橋は移民によって創られた」とブルックリン・ブリッジを横断。ICE(米移民税関捜査局)の本社前では「Shame(恥を知れ)」の大合唱が行われた。

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大規模な集会が開催されたワシントンDCでは、大ヒットブロードウェイ、リン・マニュエル・ミランダ(Lin-Manuel Miranda)が登壇し、ミュージカルソングを歌った。
「この問題に沈黙もしくは、関わっているなら、あなた方に再選はない。このことを分からせたい。」とMSNBCのインタビューに語っている。

現在も2,000人以上の子供が引き離されている

ゼロ・トレランス(不寛容)により、米国に不法入国した人は、刑事事件として起訴されるため、約2,300人以上の子供たちが、両親と引き離される状態となった。この政策は、子供たちの人権侵害だとして国内外から大きな非難を浴びた。
6月20日のトランプ大統領の大統領令により、子供との引き離しは撤回された。26には、カリフォルニア州サンディエゴの連邦地裁が、引き離された親子を30日以内に再会させるよう命じた。
しかし、現在も約2,000人が全米各地で両親と離れて保護されており、再会の実現は進んでいない。
この政策に関し、ニューヨーク州やカリフォルニア州などを含む17州が違法として提訴している。

トランプ大統領も言及

これらの行進に先立って、土曜朝、トランプ大統領は滞在先のニュージャージーから、現在民主党の一部の議員から高まりを見せるICE(米移民税関捜査局)の廃止について言及した。
「民主党は、私が今までに知る限り最も賢明で、タフ、優れた法執行機関であるICEを、懸命に廃止しようとしている。私はICEがギャングのMS-13から街を解放し、タフな状況を掃討するのを見てきた。彼らは素晴らしい!」とツイートで述べた。
一連のツイートでは、ICEのメンバーに対して、廃止を心配する必要はないとし、「ラディカルな左翼の民主党は、ICEを廃止して、今度は警察を、と言い出すだろう。チャンスはゼロだ。まったくもってないだろう。」と述べた。