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9歳の少年が死亡 野外フェスで10人目の死者

テキサス州ヒューストンで行われた野外音楽フェスティバルの最中、観客が殺到し、死者や大勢の負傷者を出し事故に関し、昏睡状態となっていた9歳の少年が14日、死亡したことが分かった。家族の代理人が発表した。

亡くなったのはエズラ・ブラント(Ezra Blount)くん。エズラくんは肝臓や腎臓、脳などにひどい損傷を受けており、生命維持装置が取り付けられ、医療的に昏睡状態に置かれていた。

代理人は声明で「遺族は、大きく受け入れ難い喪失に悲しんでいる」と述べ、われわれはブラント家のために答えと正義を追求することに尽力したいと述べた。

ヒューストンのターナー市長はツイッターで、遺族に追悼を捧げ、今後の支援を約束すると述べた。

フェスティバルが開催された5日、エズラくんは父親と車で3時間かけて、ライブ会場を訪れていた。父親のトレストンさんは肩に息子を乗せていたが、観客に押しつぶされ、意識を失った。気がついた時には、エズラくんと離れ離れになっていたという。

エズラくんの家族は9日、主催者のトラビス・スコットやライブネーション、カクタスジャックレコーズ、会場のNRGパークらに対し、損害賠償を求める訴訟を、ハリス郡の裁判所に提起した。

代理人は、著名な人権弁護士のベン・クランプ氏が引き受けた。ジョージ・フロイド殺人事件の代理人をつとめた同氏は、被告が「参加者の健康や安全、生命を守る義務を著しく怠り」、重大な過失があったと主張。100万ドル以上の損害賠償を求めている。なおクランプ氏は、21歳の被害者、ノア・グッチレス(Noah Gutierrez)さんの代理もつとめている。

なお11日には、脳死状態となっていたテキサスA&M大学の女子学生バーティ・シャハニ(Bharti Shahani)さん(22)が死亡した。最も若いエズラくんを含め、死者数は10人となった。

地元の捜査当局は事故発生直後、負傷者数は300人以上と発表していた。現在ヒューストン市警察と消防局が、犯罪捜査を行っている。

ニューヨークポスト紙によると、13日の時点で、ハリス郡の地方裁判所に提出されたトラビス・スコットとライブネーションらに対する民事訴訟の件数は108件だと報じている。この中には、サプライズで参加したラッパー、ドレイクに対する訴訟も含まれる。

トラビス・スコットは8日、遺族の葬儀代を負担するとともに、今回のコンサートの参加者のメンタルヘルスサービスを提供すると発表している。

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