エプスタインのフロリダ&マンハッタンの家、相次ぎ売却

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2019年に勾留中に自殺をはかり死亡したジェフリー・エプスタイン被告のフロリダ州パームビーチにある物件が1,800万ドル(19.6億円)で売買が成立したことがわかった。

ニューヨークポスト紙によると、買主は地元の不動産開発業者のトッド・マイケル・グレイサー氏。数カ月に及ぶ契約手続きを経て、木曜日に取引が成立したという。

敷地には6ベッドルームのメインハウスと従業員およびプール専用の部屋がある。グレイサー氏はこれらを解体して、新たな家を建てる計画だという。

先日、マンハッタンのアッパーイーストサイドにある家も5,000万ドル近くの値で売買が成立したと報じられた。エプスタイン遺産財団の弁護士はCNNに、売却による収益は、被害者に補償金を支払う「エプスタイン被害者補償プログラム」に移転する予定だと話した。

Jeffrey Epstein mansion
マンハッタンにあるジェフリー・エプスタイン宅©mashupNY

昨年6月にスタートした被害者補償プログラムは、開始以来、150人以上の被害の申し出があり、5,000万ドルが支払われたが、先月、不動産の「流動性の問題」を理由に、新規の受付が停止されていた。

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財団の管理人、ジョルダナ・フェルドマン氏は声明で「不幸で予期せぬ1カ月間の遅延があったが、プログラムの完全な運用の再開を報告できることを喜ばしく思う」と述べ、被害者からの申し立ての手続きを継続し、補償金の提供を開始すると発表した。

これとは別に、売りに出されていたギレーヌ・マクスウェル被告のロンドンにあるタウンハウスも、取引成立が間もないと報じられている。マクスウェル被告は、エプスタイン被告の性犯罪に加担したとして昨年、逮捕・起訴された。現在、ブルックリンの拘留施設に収監されている。同氏のスポークスパーソンは、販売は弁護士費用を調達するためだと説明している。

販売価格は明らかにされていない。過去2年間、物件の位置するベルグレイヴィア付近の家は360万ドルから1,120万ドルほどで取引されているという。

被害者の1人、ヴァージニア・ロバーツ・ジュフレさんは、2001年にマクスウェル被告のタウンハウスで、アンドルー王子と性行為を強要されたと主張している。当時、ジュフレさんは17歳だった。アンドルー王子はジュフレさんと会った覚えはないとしている。

報道に出回っている2人の写真について、ジュフレさんは、家の中でエプスタイン被告が撮影したと証言しているが、アンドルー王子は「写真が細工されているかどうか、誰も証明できない」などと述べている。