先月行われたトランプ前大統領の家宅捜索に関し、2日に新たに公表された裁判資料から、押収品の中に機密と記された「空のフォルダ」が含まれていることがわかった。専門家からは、未回収の文書がある可能性など、問題を指摘する声が上がっている。

資料は司法省がフロリダ州の裁判所に提出したもので、文書の入った27箱を含む合計33のまとまりをオフィスや倉庫部屋から押収したことが示されている。各文書の内容は明らかにされていないが、オフィスから回収されたある箱には、雑誌や新聞記事が「機密」や「シークレット」と記されたついた文書とともに保管され、さらに、この中に「機密」と書かれた帯がついた空のフォルダ48点、「秘書官/軍事顧問に返還」と記された空のフォルダ28点が含まれていることがわかった。

元CIA職員で、大統領の日々のブリーフィングに加わっていたデビッド・ブライス氏は、ワシントンポスト紙の取材に、空フォルダーに未発見の機密文書が入っていた可能性は排除できないと指摘。資料が紛失したことを直接意味するものではないが、その可能性もあると懸念を示した。一方、フォルダーには特定の文書のトレースを可能にする記しが含まれているか、またはフォレンジックの技術を用いて、文書との関連性を突き止めることができるとするなど、一定の追求が可能との見解を示した。また、トランプ氏の邸宅に持ち込まれる前に、ホワイトハウスでバラバラにされた可能性もあるとした。

司法省はこの数日前に提出した資料で、今年6月、トランプ氏の代理人がすべての文書を返還したと主張する一方で、FBI捜査官に検証させなかったことを明らかにし、機密文書が「隠蔽され、削除された可能性が高い」とするなど、司法妨害にあたる可能性を示唆した。

トランプ氏が持ち出した目的や、なぜ重大な法的リスクを冒してまで引渡しに応じなかったのか、いまだに謎だが、そうしたなか、MSNBCは2日、マンハッタンのトランプタワーにあるバーに、「機密」帯のついたフォルダーが飾られていると報じた。

バーは地下一階にある「45ワイン&ウィスキーバー」と呼ばれる店で、壁一面には、トランプ氏が北朝鮮の金正恩総書記と面会した際の写真や、弾劾裁判の無罪評決を報じた新聞紙面を掲げるトランプ氏の姿など、大統領時代の記念の瞬間を捉えた写真が所狭しと飾られている。フォルダは赤い帯に「機密」と記されたもので、署名入りの取引協定のコピーなどと一緒にガラス棚に陳列されているという。フォルダが本物かどうか明らかではないが、機密グッズにブランド価値を見出していたことは確かなようだ。

ちなみに今年7月、トランプ氏のニュージャージー州ベッドミンスターのゴルフ場「トランプ・ナショナル・ゴルフクラブ」で、使用が禁止されているはずの米国大統領の公式紋章が会場内の各所に使用されていることが判明。物議をかもした。