エプスタインの「顧客リスト」流出しないのはなぜ?イーロン・マスクが疑問

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テスラやスペースXのCEOを務めるイーロン・マスク氏は4日、ツイッターの投稿で、ジェフリー・エプスタイン元被告の「顧客リスト」が、これまで流出しされてこなかったことに疑問を呈した。

マスク氏は、「一度も目にしたことがないもの」と題したミーム画像の中に、恐竜や空想上の生物の絵とならんで「エプスタインとマクスウェルの顧客リスト」を挙げ、これに「司法省がリストをリークしないことよりも注目すべきは、メディアの誰もがこれを気にかけていないことだ。変だと思わない?」とコメントをつけて投稿した。

エプスタイン元被告は数十人の少女にマッサージや性行為をさせたとして、フロリダ州で2007年に起訴された。翌年、連邦検察と司法取引を行い、州で2件の買春勧誘罪を認め、13カ月間服役した。2019年7月には、少女らを性的搾取の目的で人身取引したとして、ニューヨーク南部地区連邦検事局によって逮捕、起訴されたが、勾留中に自殺をはかり死亡した。

ギレーヌ・マクスウェル氏はエプスタイン元被告の性犯罪に絡み、少女らを勧誘、手なずけるなどしたとして、人身取引罪など6つの罪に問われ、昨年12月に5つで有罪が言い渡された。

ユーザーの一人が、2014年に雑誌ヴァニティフェアが開いたパーティーで撮影されたマスク氏とマクスウェル氏のツーショットの画像を投稿すると、マスク氏は「マクスウェルがフォトボミングしたんだ」と、意図せず撮影されたものと説明。一方「この写真をプッシュしている人々が、実際に彼(エプスタイン)の島に十数回も訪れた著名人について何も言わない。これまた非常に奇妙だ」と答えた。

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同誌は2002年、エプスタイン元被告およびマクスウェル氏の被害者、アニー・ファーマー氏の告発インタビューの掲載を計画したが、お蔵入りにされた。記事を執筆したヴィッキー・ワード氏によると、マクスウェルが同誌に掲載取りやめを要求したほか、エプスタイン自らが事務所を訪問し、編集長と話し合いをしていた。同誌はこの数ヶ月後、「才能あるエプスタイン氏」と題した紹介記事を掲載した。

エプスタイン元被告は、2019年8月にマンハッタンにある連邦政府の矯正施設で、意識不明の状態で発見され、搬送先の病院で死亡が確認された。ニューヨーク市検視局はその後、首吊りによる自殺と断定した。しかし、政財界の大物とのつながりや、死亡時刻に看守2人が居眠りをしていたなどの不可解な状況から、現在も他殺の可能性を指摘する声が絶えない。