27日夜に総額440億ドル(約6兆4000億円)でのツイッター買収を完了したイーロン・マスク氏。その日のうちにアグラワルCEO含む複数の経営幹部を解任するなど、早くも今後ツイッターが遂げる大きな変化を予感させている。そうした中、これに乗じてミームコイン市場が再び勢いづくかもしれないと、ネットで期待が集まっている。

ミームコインはインターネットのミームやジョークに発想を得て作られた仮想通貨で、従来のビットコインなどと比べ価格の変動が激しく、著名人の発言などが市場に大きく影響することが特徴。その代表格のひとつ「ドージコイン」は、ソフトウェア開発者のビリー・マーカス氏とジャクソン・パルマ―氏がジョークとして柴犬をモデルに作ったのが始まりで、一時は時価総額が数百%単位で跳ね上がりブームを巻き起こしたが、最近は取引量が減少し続けていた。

しかしここにきて、ドージコインの人気に再燃の兆しが見えている。26日の価値は前日比で16%上昇。前週に比べると25%上昇した。価格は0.089ドルに達し、時価総額は90億ドル(約1兆3000億円)となった。

突然の価格上昇について、市場ではマスク氏のツイッター買収が影響しているとの見方が強い。価格が上昇に転じた26日、マスク氏は洗面台(sink)を持ってサンフランシスコのツイッター本社を訪れる自分の動画と共に「let that sink in!(その意味をよく考えよう)」というコメントをツイッターに投稿。ツイッターアカウントのプロフィールも、肩書を「Chief Twit(ツイッターのトップ)」、居住地を「Twitter HQ(ツイッター本社)」と改め、買収完了間近の証だと大きく報じられた。

マスク氏はかねてからドージコインを支持すると公言しており、ドージコインに関するマスク氏のツイートはこれまでも価格を大きく左右してきた。2020年には、ミームコインを含む、ビットコイン以外の仮想通貨の台頭は必然だとするツイートを拡散し、仮想通貨市場の活発化に向けアピールした。さらにマスク氏は、自身が最高経営責任者を務めるテスラの製品について、ドージコインで支払いができるようにしている。

今年4月、ツイッターのサブスクサービス「Twitter Blue」の支払いを、ドージコインで可能にする考えも示唆している。

マスク氏のツイッター本社訪問を受け、DogeDesignerというアカウント名のツイッターユーザーは、「ツイッターは世界に約3億9600万人のユーザーを持っている。ドージコインがツイッターの通貨になることを考えてみて!」と期待感を示した。