トランプ・ジュニア氏 選挙期間にロシア人弁護士と接触。自身のEmailを大胆公開。

トランプ大統領の長男であるドナルド・トランプ・ジュニア氏は、11日、ロシア人弁護士と2016年6月にトランプタワーで行った会談に関する、一連のemailのやりとりを自ら公開した。emailは、トランプ・ジュニア氏を含むトランプ陣営の人物が、選挙戦を有利に導く目的でロシア側と接触をはかったことを示唆するものとして、大きな波紋を呼んでいる。

トランプ・ジュニア氏がemailを公開する3日前の8日、ニューヨークタイムズ紙がロシア人弁護士であるNatalia Veselnitskayaとトランプ・ジュニア氏が会談を行ったことを初めて報道。当時トランプ陣営の選対本部長であったポール・マナフォート氏と、イバンカ氏の夫で、現在、大統領上級顧問を務めるジャレッド・クシュナー氏も同席したことが明らかとなった。その後の報道で、会談が、ロシア側からヒラリー・クリントン氏に関し、不利となる情報がもたらされることを期待して設定されたことが判明。ニューヨークタイムズ紙は、これを裏付けるものとして、会談の設定に際して交わされた、音楽業界のパブリシストであるロブ・ゴールドストーン氏とトランプ・ジュニア氏の、メールのやりとりを入手。トランプ・ジュニア氏が自らが公開する段階では、本人にコメントを求めると同時に記事の配信の準備を進めていたという。

最初のメールは、ゴールドストーン氏から、トランプ・ジュニア氏に送られている。Eminという人物による依頼という形式をとっており、同氏がヒラリー・クリントン氏とロシア間の取引や、ヒラリー氏を有罪に導く公式資料や情報に関し、トランプ・ジュニア氏にコンタクトをするように頼まれたとしている。また、情報はロシアとロシア政府によるトランプ氏支援の一環であると付け加えられている。
なお、Emin氏はロシアのポップ歌手で、ゴールドストーン氏のクライアントだという。また、メールに登場するAras氏はEmin氏の父親にあたり、不動産業を営み、プーチン大統領ともつながりがある。トランプ大統領とこの親子は、2013年にモスクワ近郊で開催されたミス・ユニバース・ページェントで一緒に撮影した写真が存在する。また、ゴールドストーン氏は同イベントに関わっていた。

先のゴールドストーン氏のメールに対し、トランプ・ジュニア氏は「もしあなたがおっしゃる内容のものならば、好ましい」と回答。その後、両氏の直接の話合いは実現しなかったが、代わりに、ロシア政府の弁護士とトランプタワーでの会談の機会が設けられた。

トランプ・ジュニア氏は、8日時点で、会談は選挙に関係ないものとしていたが、後に「キャンペーンに有用な情報を持っているとされる人物とミーティングをするよう頼まれた」と発言。また「彼女(ロシア人弁護士)の発言は曖昧で、意味のないものだった。」「すぐに無意味な情報だとわかった」と会談が自分の期待通りでなかったと述べている。

一方、ロシア人弁護士のNatalia Veselnitskayaは11日、NBCの単独インタビューに出演。ミーティングの目的はロシアに対するアメリカの制裁に関するものと説明し、自身はヒラリークリントン氏に関する機密情報や不利となる情報を持っていないと述べた。また、ロシア政府と自身は関係がないと明言した。

11日のホワイトハウス記者会見で、この件に関して質問がおよぶと、サンダース報道官が大統領の声明を発表。「息子は優れた人物だ。彼のトランスペアレンシーは賞賛に値する」と述べ、会談自体についての見解は明らかにしなかった。

トランプ大統領はこれまで、ロシアとの共謀疑惑を度々否定し、メディアによる魔女狩りであると断言。しかしながら、Emailは、トランプ陣営の人物が、少なくともロシア政府から援助を得る意思があったことを示す内容となり、議員の一部からは、偽証罪、さらには国家に対する反逆罪の可能性を示唆する声もあがった。

同日、トランプ・ジュニア氏はFOXニュースに出演。会談が意味のないものだったと振り返り、メディアが報道をするまで、思い出さなかったと発言。会談の目的については、敵陣営のリサーチの一環であったと述べた。また、会談について報告すべきことがなかったとし、大統領が会談について知っている可能性を否定した。

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