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トランプ・ジュニア氏らフロリダ州の高級住宅地に引越し。地元住民に亀裂

トランプ氏の退任に伴い、長男のドナルド・トランプ・ジュニア氏と恋人のキンバリー・ギルフォイル氏は共に、フロリダ州のジュピターの高級住宅地に転居することになったが、住民の間では、反発や懸念の声が上がっているという。

パームビーチポストによると、2人はアドミラルズコーブ(Admirals Cove)で、販売価格1100万ドル(約11.5億円)の豪邸の購入を予定している。さらにギルフォイル氏はこれとは別に、950万ドル(約9.9億円)の物件の購入を計画している。同地区には過去に、セリーヌ・ディオンやボン・ジョヴィのドラマー、ティコ・トレースが居住していた。

アドミラルズコーブで物件を購入した住民は、19万5000ドル(約2000万円)を支払い、地域会員になる必要がある。メンバーは、スパやゴルフ場、テニスコート、フィットネスセンター、レストラン、クラブハウス、ヨットなどが利用できる。

同地区の物件所有者協会のPeter Moore会長は、2人が物件探しを始めて以来、30人の住民から「安全性」や、議事堂襲撃事件による「政治的な懸念」についての相談が寄せられたと同紙に語っている。6日に首都ワシントンで起きた事件では、警察官を含め5人が死亡した。

ある住民は、彼らに会員資格を与えるのは「悪評をもたらし、評判を傷つける上、協調性を損なう恐れがある」と懸念を示した。住民同士のメールのやりとりの中では、2人の転入は「悪夢だ」と述べる住民もいたという。

これに対し「そのような判断を下してはならない」「もっと寛容になるべきだ」など歓迎の意を示す声も上がっている。
アドミラルズ・クラブのトップBrett Morrisゼネラルマネージャーは、「われわれは包括的なコミュニティであることに誇りを持っている」と述べ、2人を受け入れる姿勢を示した。

なお同地区の住民の約半数は共和党支持者だという。大統領選挙でトランプ氏に投票したのは57.6パーセント、バイデン氏は42.1パーセントだった。

トランプ一族はフロリダへ

ジュピターには、ジュニア氏の前妻バネッサさんと、ジュニア氏との間に生まれた5人の子供が居住するほか、トランプ氏のゴルフ場「Trump National Golf Club in Jupiter」がある。

アドミラルズコーブの約30キロ北には、トランプ氏の別荘施設「マールアラーゴ」があるほか、約110キロ北には、クシュナーとイバンカ夫妻が3000万ドル(約34億円)で物件を購入したとみられる「億万長者の島」インディアン・クリーク島もある。
なおイバンカ夫妻は、新居が完成するまでの一時的な居住先として、マイアミの高級コンドミニアムを借りたと報じられている。家賃は4万ドル(約410万円)だという。

トランプ氏とメラニア夫人は2019年秋、主な居住地をマンハッタンからフロリダ州パームビーチへと移転している
トランプ氏は転居の理由として、ニューヨーク州の税金の高さや、市長や州知事の敵対的な姿勢を挙げていた。ちなみにニューヨークタイムズは、トランプ氏が2016年と2017年に納めた連邦所得税はわずか750ドル(約7.7万円)だったと報じている。

20日、バイデン新大統領の就任式を欠席したトランプ氏は、大統領専用機でマールアラーゴへと戻った。メラニア夫人、息子のバロン君とともに同地で暮らすと見られている。

パームビーチポストによると昨年末、パームビーチ委員会と名乗る団体から、地域の職員宛にトランプ氏の居住に関する苦情が寄せられたという。
手紙には「トランプ氏には、地域住民となって欲しくない。また法律を破ってもらいたくない。プラウドボーイズやスキンヘッズ、ネオナチ狂いには訪れて欲しくない。ご理解いただけると幸いです」と家族を歓迎しない意向が綴られていた。

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