ラッパーDMX、薬物過剰摂取で「植物状態」に。家族とファンが祈り

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薬物過剰摂取で心臓発作を起こしたラッパーのDMX(本名、アール・シモンズ、Earl Simmons)氏(50)が、植物状態になっていることが分かった。元マネージャーのナキア・ウォーカー(Nakia Walker)氏が4日、ニューヨークタイムズに語った。「われわれは、ただ祈っている」と述べ、現在親族が、病院での面会を許可されていると明かした。

TMZによるとDMXは、2日午後11時頃、ニューヨーク州のホワイトプレインズにある自宅で倒れ、救急医療室に搬送された。現在も生命維持装置を使用している。

家族はPeopleに対し「わたしたちは困難に直面している。プライバシーを尊重するとともに、思いやりと希望、祈りを捧げてください」と述べた。

DMXの代理人を25年間務めるマレー・リッチマン(Murray Richman)氏は、「彼は素晴らしい人物だ。彼が部屋に入ってくると、明るくなる。そこにいるだけで、いい気分にさせてくれるんだ」とタイムズに語っている。DMXは「困難な人生」を送っていたと述べ、「独特の方法で痛みと苦しみを表現していた。彼は、記録に残らない苦痛を持つわれわれの社会のすべてのセグメントを、真に表していた」と語った。

4日には、入院先の病院に、DMXを売り出した音楽レーベル「ラフ・ライダーズ」(Ruff Ryders)のファンらが、バイクで駆けつけた。
アルバム「It’s Dark and Hell Is Hot」に収録された「ラフ・ライダーズ・アンセム」(Ruff Ryders’ Anthem)には、多くのバイカーが出演している。

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DMXは、1970年12月18日にニューヨーク州マウントバーノンで生まれ、ブロンクスの北部ヨンカーズ郡で育った。
1988年にリリースした初のスタジオ・アルバム「ITs Dark & Hell Is Hot」は、Billboard 200で1位を獲得。「Ruff Ryders’ Anthem」や「Get At Me Dog」のほか、「Party Up」(1999)「X Gon’ Give It to Ya」(2003)などのヒット曲を出した。

DMXは過去に、詐欺や暴行、飲酒運転、無免許運転、武器・麻薬の所持で逮捕されている。2018年には、脱税の罪で懲役12カ月の有罪判決を受けた。
2019年12月、ラスベガスのクラブ「ハッカサン」でステージへの復帰を果たした。昨年7月には「バーサスバトル」で、スヌープ・ドッグと対戦。50万人以上が視聴し、話題となった。

重体の一報を受け、ラッパーのミッシー・エリオットや、エミネム、チャンス・ザ・ラッパーらも回復を祈るツイートを投稿している。